SGRAレポート紹介

  • レポート第22号「民族紛争:どうして起こるのか、どう解決するか」

    SGRAレポート第22号   渥美奨学生の集い講演録 「民族紛争:どうして起こるのか、どう解決するか」 明石 康(スリランカ問題担当日本政府代表・日本紛争予防センター会長)   ---講演報告--------------   2003年11月11日(火)午後6時より、渥美財団評議員で日本紛争予防センター会長の明石康氏をお迎えして「渥美奨学生の集い」が開催されました。明石氏は、今後国際協調のために留学生の役割がますます大切になることを提起された後、元国連事務次長時代にカンボジアと旧ユーゴスラビアで地域紛争の平和調停を務め、現在は日本政府代表としてスリランカ調停にあたられているご自身の体験に基づき「民族紛争―どうして起こるか、どう解決するか」というお話をしてくださいました。「民族」とは主観的なものである。カンボジア、旧ユーゴスラビア、ソマリア、ルワンダなどの事例から原因はさまざまであるが、貧しいことだけでは紛争は起こらず、格差がある場合に問題が起こる。解決へ向ける方法もたくさんあり、スリランカでは経験豊富なノルウェイの専門家と一緒に、いろいろなことを試してみている。国連は当該国の協力がある場合に効果的な問題解決ができる。そして、現在は、紛争が起きる前に対処するためにODAが使えるようにしようとしていること等を教えていただきました。また、今後の懸念としてメディアをとりあげ「正しく報道されるのは2割くらい」と指摘されました。その後の質疑応答では、紛争の原因としては経済格差と同時にいじめや恨みも考えなければならないこと、国連の地位をあげるために安全保障理事会の改革が検討されていること、ODAを各国政府に与えるとますます格差が増すので現 在はNGOへの支援が進んでいることなど、丁寧にお答えいただきました。  
  • レポート第21号「アジア共同体構築に向けての日本および韓国の役割について」

    SGRAレポート第21号(PDF) *PDFファイルですが、かなり重いのでダウンロードに時間がかかります 第3回日韓アジア未来フォーラム講演録 「アジア共同体構築に向けての日本および韓国の役割について」 ---目次------------- 基調講演:「アジア共同体構築に向けての日本と韓国」 平川 均(日本/名古屋大学) 報告1:「東北アジアという地域と韓国:韓国は地域主義をどうすべきか」 孫 洌(韓国/中央大学) 報告2:「日・中・韓IT協力の政治経済」 金雄熙(韓国/仁荷大学) 報告3:「アジア開発銀行の独自性研究:その概観」 F.マキト(日本/名古屋大学) 報告4:「韓国外交のダイナミズムと日韓関係:公共材としての日韓関係の構築に向けて」 木宮正史(日本/東京大学) 報告5:「北東アジア共同体の構築と北朝鮮問題」 李元徳(韓国/国民大学) 質疑応答 -----------------------
  • レポート第20号「環境問題と国際協力」外岡、鄭春成、高偉俊、李海峰他

    SGRAレポート第20号(PDF) *PDFファイルですが、かなり思いのでダウンロードに時間がかかります 第12回フォーラム講演録「環境問題と国際協力:COP3の目標は実現可能か」 外岡豊、李海峰、鄭成春、高偉俊 日本語版2004.4 ---もくじ------ 【ゲスト講演】「地球温暖化防止のための国際協力」外岡 豊(埼玉大学経済学部社会環境設計学科教授) 【研究報告1】「ビジュアルに見る東京ヒートアイランド」李 海峰(SGRA研究員・独立行政法人建築研究所環境研究グループ) 【研究報告2】「カリフォルニア州におけるRECLAIM制度の最近動向報告」鄭 成春(SGRA研究員・鳥取環境大学専任講師) 【研究報告3】「途上国からみたCOP3目標の実施」高 偉俊(SGRA研究員・北九州市立大学助教授) 【調査報告】アジア各国の現状 韓国(鄭 成春) モンゴル(M.アリウンサイハン:一橋大学博士課程) フィリピン(F.マキト:フィリピンアジア太平洋大学) ベトナム(ブ.ティ.ミン.チー:ベトナム人間研究所) 【自由討論】 【総括】木村建一(SGRA顧問、国際人間環境研究所代表) --------------------
  • レポート第19号「海軍の誕生と近代日本」

    SGRAレポート第19号(PDF)   投稿レポート 朴栄濬「海軍の誕生と近代日本:幕末海軍建設の再検討と『海軍革命』の仮説」 2003.12.4発行   ----「はじめに」から--------------    19世紀の国際秩序において、海軍は先端の近代性を象徴する存在であった。海軍を構成している艦船・海軍士官と兵士・造船と修理施設・海軍組織などは、発達した科学技術や近代国家制度のバック・アップを必要とするものであった。また海軍は、米国の海軍戦略家であったアルフレッド・マーハン(Alfred Mahan)が言及しているように、制海権の掌握如何によって対外的に自国の目的を他国に強要し、場合によっては地域及び国際秩序の覇権を握ることのできる手段としての側面も持っていた。このような近代科学技術の集約と対外政策の強力な軍事的手段を意味する近代海軍が、何時から「海国」日本に形成され始めたのであろうか。そして海軍の建設は、日本の近代化や対外政策の変遷に何をもたらしたのだろうか。   (略)    そうした関心から本研究は、幕末期において幕府と諸藩が積極的に推進した海軍建設政策とその成果に光を当てて、幕末期の海軍建設の様相を明らかにすることを第一の目的とする。ただ本研究は近代日本海軍史の研究空白を埋めるだけに止まらず、幕末期に建設された海軍が日本の近代国家への変容や対外政策の転換に与えた影響を、近代日本政治外交史の文脈から検討しようとするものである。    欧米の軍事史学や歴史社会学、そして国際政治学は、近世以後の西欧世界では数多くの政治単位体が互いの戦争遂行やそれに備えるための軍隊建設を通して、官僚及び財政制度を整備し、人的・物的資源を動員できる近代国家の形成を成し遂げており、そうした近代国家体制に基づいてヨーロッパの世界拡張が可能となったとする見解を提示している 。そうであるとすれば、日本における近代海軍建設の試みは、明治国家の形成及びその対外関係の転換にどのような影響を及ぼしたのか。こうした疑問を海軍建設と関連付けて検討する必要があるだろう。つまり本研究は、幕末期における海軍建設の様相を再検討することによって、海軍史の研究空白を埋める傍ら、近代海軍建設が日本の近代国家への変容とその対外政策の転換にもたらした影響を検討し、日本の近代化に関する説明を補いたい。   -----------------------  
  • レポート第18号「地球市民研究:国境を越える取り組み」

    SGRAレポート第18号(PDF)   第11回フォーラム講演録 「地球市民研究:国境を越える取り組み」 高橋 甫、貫戸朋子 日本語版 2003.8.30   ---もくじ-----------------   開会挨拶 今西淳子(SGRA代表)   【ゲスト講演1】「市民とEU」                高橋 甫(駐日欧州委員会代表部調査役)   【ゲスト講演2】「国境なき医師団的発想とは」               貫戸朋子(国境なき医師団日本プログラムマネジメント担当)   【講演者と参加者による自由討論】 -------------------------
  • レポート第17号「21世紀の世界安全保障と東アジア」白石隆他

    SGRAレポート第17号(PDF)   SGRAレポート第17号 英語版(PDF)   第10回フォーラム講演録 「21世紀の世界安全保障と東アジア」 白石隆、南基正、李恩民、村田晃嗣 日本語版2003.3.30発行、英語版2003.6.6発行   ---もくじ-----------------   開会挨拶 今西淳子(SGRA代表)   【基調講演】「日本とアジア」           白石 隆(京都大学東南アジア研究センター教授)   【講演1】「朝鮮半島の平和構築と日本の役割」           南 基正(SGRA世界平和研究チーフ、東北大学大学院法学研究科助教授)   【講演2】「中国の東アジア戦略を解く」             李 恩民(SGRA歴史問題研究チーフ、宇都宮大学国際学部外国人教師)   【講演3】「ブッシュ政権の東アジア戦略」              村田晃嗣(同志社大学法学部助教授)   【講演者と参加者による自由討論】   -------------------------  
  • レポート第15号「中国における行政訴訟」呉東鎬

    SGRAレポート第15号(PDF)   投稿 呉東鎬「中国における行政訴訟―請求と処理状況に対する考察―」   2003.1.31発行   ---要旨-----------------   中国社会は、今、市場経済の導入によって個人の自立と自由が「単位」社会に取って代わり、社会主義計 画経済の下で維持してきた行政・命令・動員による人治社会秩序が次第に崩れつつある。そのために、今ま での人治社会に代わる法治社会の構築が求められるようになってきた。特に注目される出来事は、89 年に制 定された行政訴訟法である。それまで、「政府は人民の利益の代表者」として位置付けられ、「政府は正しい 存在」と考えられ、国民が政府を訴えることはありえないとされてきた中国社会にとっては大きな衝撃であ った。行政訴訟制度の中国での実施は初めてのことであるだけに、この10 年間の実績は正に模索の過程だっ たといえよう。   本稿では、行政訴訟法の施行から10 年の間に行われた人民法院の行政裁判に関するデータに基づいて、行 政訴訟の「請求と処理」状況を考察し、そこに存在する問題点とその原因の解明を試みる。そして、行政訴訟 事件数の推移、行政訴訟事件の種類、裁判所による行政訴訟事件の処理状況に対する、具体的考察と分析を 通じて、以下の見解を示す。   第1 に、この10 年間の行政訴訟事件数の推移から見た場合、中国では、毎年新規受件数の記録を更新して いる。行政に対する訴訟制度のスタートからわずか10 年経ただけで、一年間の新規受件数は9 万件以上にの ぼっている。この状況は、行政訴訟法の実施に伴い、より多くの国民が行政訴訟を通して自分の権利救済を図 っているという状況を反映しているともいえよう。もっとも、人口の割合から見れば、実際の行政訴訟事件 数は、せいぜい100 万人当たり25 件程度に止まっていること、また、全国の各法院が受理する件数は毎年 平均で7~8 件に過ぎないこと、法院の受理している事件総数の中で行政訴訟事件が占めている比率は極めて 低いこと、などから単に数の増加を根拠に行政訴訟の実効性を評価することはできないと考える。特に、行政 処罰と行政上の強制措置が中国社会に大量に存在し、その濫用が深刻である状況から見た場合、今の行政訴 訟請求数は、必ずしも多いとはいえず、国民の権利救済の主な手段としての機能を発揮しているとは結論し にくい。   第2 に、行政事件の内容から見た場合、行政の相手方の重大な権利利益に関わる、しかも一時的性質を有 する公安、土地、都市建設関係の行政訴訟事件に集中していることが分かる。更に、その訴訟対象となる具 体的行政行為は、行政処罰と行政上の強制措置が多く、民主主義において意義を持つ公害、環境などに関する 訴訟は見られない。これは中国の現代型行政訴訟が未発達であることを表しているといえよう。   第3 に、裁判所の行政訴訟事件に対する処理状況から見れば、取り消しし率(被告行政機関の具体的行政行 為を取り消す判決の占める比率)が低迷に陥っているのに対して、取り下げ率が大きく伸びていること、かつ その比率が高いことが最大の特徴である。そして、その「本来取り消しし判決によって処理されるべき行政 訴訟事件が取り下げによって処理されてしまう」という実態からは、実際の行政救済ができなくなってしまう 裁判所の事件処理状況が窺える。   第4 に、中国の裁判所の事件審理期間の統計によれば、表面上、かなり能率的に処理されているように見え るが、事件の内容、特殊性、取り下げ率の高い状況などから総合的に見た場合、額面どおりに受け取ることは できない。もっとも、この統計からは、裁判期限の法定化、裁判組織と人員の専門化などの裁判の効率を図 る工夫が、裁判コストを下げ、行政救済の実効性を高めるのに一定の効果があったことを反映しているとも 考えられる。   -------------------------  
  • レポート第14号「グローバル化の中の新しい東アジア」+宮澤喜元総理大臣をお迎えしてフリーディスカッション

    SGRAレポート第14号(PDF) SGRAレポート第14号 英語版(PDF) 第8回フォーラム講演録 「グローバル化の中の新しい東アジア」 ~宮澤喜一元総理大臣をお迎えしてフリーディスカッション~ 平川均、李鎮奎、ガト・アルヤ・プートゥラ、孟健軍、B.ヴィリエガス 日本語版2003.1.31発行、韓国語版2003.3.31 発行、中国語版2003.5.30発行、英語版2003.3.6発行 ---もくじ---------------------- 【宮澤喜一元総理大臣をお迎えしてフリーディスカッション】 【講演1】「通貨危機は東アジアに何をもたらしたか」 平川 均(名古屋大学大学院経済学研究科附属国際経済動態研究センター教授) 【講演2】「韓国IMF危機以後の企業と銀行の構造改革」 李 鎮奎 (高麗大学校経営大学経営学科教授・(財)未来人力研究センター理事) 【講演3】「経済危機と銀行部門における市場集中と効率性―インドネシアの経験―」 ガト・アルヤ・プートゥラ (インドネシア銀行構造改革庁主席アナリスト) 【講演4】「アジア経済統合の現状と展望」 孟 健軍(中国清華大学公共管理学院、中国科学院―清華大学国情研究中心教授、日本経済産業省経済産業研究所ファカルティフェロー) 【講演5】「中国との競争と協力」バーナード・ヴィレガス (フィリピンアジア太平洋大学経済学部教授) 【自由討論・フロアーからの質疑応答】 【総括】 -------------------------
  • レポート第13号「経済特区:フィリピンの視点から」マキト 

    SGRAレポート第13号(PDF) 投稿 F.マキト「経済特区:フィリピンの視点から」 2002.12.12発行 ---要旨---------------------- 小泉政権の骨太方針の第2弾〔正式には「経済財政運営と構造改革の基本方針2002」〕が、6月25日に発表された。その中に「経済改革特区」の設立が盛り込まれている。周知のように、経済特区というのは、発展途上国において開発手段として利用されてきた。フィリピンもその一国である。基本的な方法としては、日本の経済特区もフィリピンの経済特区と変わらない。指定された地域を対象に特別優遇政策(税金免除、補助金、充実したインフラ設備)によって経済活性化を図る。経済特区の中で活動している企業は、まるで現地の経済と「一国二制度」議論を引き起こすほど違うのである。 しかし、理念的には日本とフィリピンにおける経済特区は異なっている。日本の場合は従来の日本的な方法から脱却するために行うという意味合いが強いが、フィリピンの場合はどちらかというと、日本が経験した「共有された成長」をフィリピンで実現するために行っているのである。 本稿ではフィリピンの特区に焦点を絞り、そこで期待される日本の役割を検証してみたい。これにより、経済特区がどのようなものであるか、日本の皆さんへ、海外とりわけフィリピンからの一つの視点を提供できればと思う。 -------------------------
  • レポート第12号「地球環境診断:地球の砂漠化を考える」建石隆太郎他

    SGRAレポート第12号(PDF) 第7回フォーラム講演録 「地球環境診断:地球の砂漠化を考える」 建石隆太郎、B.ブレンサイン 2002.10.25発行 --もくじ---------------------- 【ゲスト講演】「衛星データから広域の砂漠化を調べる」 建石隆太郎(千葉大学環境リモートセンシング研究センター助教授) 【研究報告】「フィールドワークでみる内モンゴルの沙漠化」 ボルジギン・ブレンサイン(SGRA研究員・早稲田大学モンゴル研究所研究員) 【質疑応答】 ------------------------