SGRAチャイナフォーラム

レポート第42号「黄土高原緑化協力の15年」

SGRAレポート42号(日本語版)

SGRAレポート42号(中国語版)

 

講演録:高見邦雄(緑の地球ネットワーク事務局長)

「黄土高原緑化協力の15年:無理解と失敗から相互理解と信頼へ」

2008年1月30日発行

 

緑の地球ネットワークは1992年以来、山西省大同市の農村で緑化協力を継続している。大同市は北京の西300kmほどのところにあり、北京の水源、風砂の吹き出し口でもある。そこで深刻な沙漠化と水危機が進行している。「ゼロからの出発」とよくいうが、歴史問題をかかえた大同ではマイナスからのスタートだった。初期は失敗つづきだったが、その後、日本側の専門家や中国のベテラン技術者の参加をえて、だんだんと軌道に乗ってきた。協力の双方も失敗と苦労を通じ、お互いを理解し、信頼しあうようになってきた。いまでは「国際協力の貴重な成功例」とまで評価されるようになっている。その経験と教訓を話したい。