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2008.07.01
レポート第45号
第30回SGRAフォーラム
「教育における『負け組』をどう考えるか~日本・中国・シンガポール~」講演録
2008年9月20日発行
【発表1】佐藤 香(東京大学社会科学研究所准教授)
「日本の高校にみる教育弱者と社会的弱者」
【発表2】山口真美(アジア経済研究所研究員)
「中国の義務教育格差~出稼ぎ家庭の子ども達を中心に~」
【発表3】シム・チュン・キャット(東京大学大学院教育学研究科博士課程)
「高校教育の日星比較~選抜度の低い学校に着目して~」
【オープン・フォーラム】
進行:孫 軍悦(東京大学大学院総合文化研究科博士課程)
パネリスト:発表者全員
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2008.06.25
レポート第44号
第29回SGRAフォーラム
「広告と社会の複雑な関係」講演録
(2008年6月25日発行)
<もくじ>
【基調講演】関沢 英彦「広告と社会の複雑な関係」
(東京経済大学コミュニケーション学部教授・博報堂生活総合研究所エグゼクティブフェロー)
【発表1】徐 向東「中国における社会変動と企業のマーケティング活動」
((株)中国市場戦略研究所代表取締役・SGRA人的資源と技術移転研究チームチーフ)
【発表2】オリガ・ホメンコ「ウクライナにおける広告と社会の複雑な関係~広告がなかった時代からグローバル化の中へ~」
(早稲田大学国際教養学部訪問学者、学術振興会外国人特別研究員、SGRA研究員)
【パネルディスカッション】「広告と社会の複雑な関係」
進行:関沢 英彦
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2006.04.10
SGRAレポート第32号
第21回SGRAフォーラム講演録
「日本は外国人をどう受け入れるべきか:留学生」
横田雅弘、白石勝己、鄭仁豪、K.スネート、王雪萍、黒田一雄、大塚 晶、徐 向東、
2006年4月10日発行
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【ゲスト講演1】「アジア諸国の留学生事情と日本のこれから」
横田雅弘(よこた・まさひろ)一橋大学留学生センター教授、JAFSA副会長
【ゲスト講演2】「外国人学生等の受入れに関する提言:留学生支援活動の現場から」
白石勝己(しらいし・かつみ)アジア学生文化協会、SGRA会員
【研究報告1】「韓国人元留学生は日本での留学をどう評価しているか:日・欧米帰国元留学生に対する留学効果の比較から」
鄭 仁豪(チョン・インホ)筑波大学大学院人間総合科学研究科助教授
【研究報告2】「日米留学の実態から日本の留学生受け入れ態勢を検証する:タイ人留学研究者の追跡調査を踏まえて」
カンピラパーブ・スネート 名古屋大学大学院国際開発研究科講師
【研究報告3】「改革・開放後中国政府派遣の元赴日学部留学生の日本認識」
王 雪萍(ワン・シュエピン)慶応義塾大学政策メディア研究科博士課程
【パネルディスカッション】
進行:角田英一(アジア21世紀奨学財団常務理事、SGRA顧問)
横田雅弘(一橋大学留学生センター教授、JAFSA副会長)
白石勝己(アジア学生文化協会、SGRA会員)
黒田一雄(早稲田大学大学院アジア太平洋研究科助教授)
大塚 晶(朝日新聞社会部) 徐 向東(キャストコンサルティング代表取締役、SGRA研究チーフ)
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2005.07.31
SGRAレポート第28号
第17回SGRAフォーラム講演録
「日本は外国人をどう受け入れるべきか―地球市民の義務教育―」
宮島 喬、ヤマグチ・アナ・エリーザ、朴 校煕、小林宏美
2005年7月30日
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【ゲスト講演】「学校に行けない子どもたち:外国人児童生徒の不就学問題」
宮島 喬(立教大学社会学部教授)
【研究報告1】「在日ブラジル人青少年の労働者家族が置かれている状況と問題点:集住地域と分散地域の比較研究」
ヤマグチ・アナ・エリーザ(一橋大学社会学研究科博士課程、SGRA研究員)
【研究報告2】「在日朝鮮初級学校の『国語』教育に関する考察:国民作りの教育から民族的アイデンティティ自覚の教育へ」
朴 校煕(東京学芸大学連合大学院博士課程)
【研究報告3】「カリフォルニア州における二言語教育の現状と課題:ロサンゼルスの3つの小学校の事例から」
小林宏美 (慶應義塾大学大学院法学研究科、静岡文化芸術大学非常勤講師)
【パネルディスカッション】
進行:角田英一(アジア21世紀奨学財団常務理事、SGRA顧問)
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2004.08.25
SGRAレポート第23号(PDF)
第13回フォーラム講演録
「日本はどう外国人を受け入れるべきか」
宮島 喬、イコ・プラムディオノ
日本語版
2004年3月
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開会挨拶 今西淳子(SGRA代表)
【ゲスト講演】「移民国日本へ?ヨーロッパとの比較の中で考える」
宮島 喬(立教大学社会学部教授)
【活動報告】「研修生制度の現状と問題点ーインドネシア研修生を事例として」
イコ・プラムディオノ(SGRA研究員・東京大学工学部博士課程)
【講演者と参加者による自由討論】
進行:角田英一(アジア21世紀奨学財団常務理事)
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2004.03.20
Aiming for Shared Growth
共有された成長を目指せ
Enhancing Efficiency and Equity through Japanese Companies in Special Economic Zones
フィリピン経済特区日系企業を通して効率性と平等性の向上を探る
■日時:2004年3月26日(金)午後1時半から5時まで
■会場:アジア太平洋大学(UA&P)PLDT会議室
Pearl Drive, Ortigas Center, Pasig City
■プログラムは別紙参照ください。このセミナーでは、経済特区の日系企業の評価だけでなく、UA&Pのエコノミストが、フィリピン経済の展望や中国ファクターの評価についても発表いたします
■参加費:3000ペソ(受付でお支払いください)
■参加申込み・お問い合わせ:
Ms. Arlene Idquival 637-0912 to 26 ext. 362(英語)
Dr. Peter Lee U
[email protected] (英語)
Dr. Ferdinand Maquito
[email protected] (英語・日本語)
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■プログラム
1時 (受付開始)
1時30分 開会挨拶 今西淳子
関口グローバル研究会(SGRA)代表、渥美国際奨学金財団常務理事
1時40分 「2004年のフィリピン経済展望」
Dr. Bernardo M. Villegas (ベルナルド・M・ヴィレガス博士)
アジア太平洋大学、副総長
2時10分 「フィリピンにおける経済特区の評価」
Dr. Ferdinand C. Maquito (フェルディナンド・C・マキト博士)
アジア太平洋大学研究助教授・SGRA「日本の独自性」研究チームチーフ
2時40分 「2つの産業の物語:フィリピンにおける電子と自動車産業」
Dr. Peter Lee U(ピター・リー・ユウ博士)
アジア太平洋大学 産業経済プログラム ディレクター
3時10分 「中国に関する脅威と機会」
Dr. George Manzano (ジョージ・マンザノ博士)
アジア太平洋大学 応用ビジスネス経済プログラム ディレクター
Dr. Victor Abola (ヴィクター・アヴォラ博士)
アジア太平洋大学 戦略ビジスネス経済プログラム ディレクター
3時40分(休憩)
4時 研究内容と将来の研究課題についてのオープン・フォーラム
5時(閉会予定)
■英語と日本語のスライドや配布資料を用意いたします。
■SGRAの「グローバル化における日本の独自性」研究チームの活動の一環として、マキトによる下記の記事をご参照ください。
「日本の尊い非軍事技術」2002年12月6日の朝日新聞朝刊に掲載
(オンライン版は次のURLをご参照ください)
http://www.asahi.com/international/aan/column/021206.html
「『古い日本』の良さに学ぶ 」2002年8月2日の朝日新聞朝刊に掲載
(オンライン版はつぎのURLをご参照ください)
http://www.asahi.com/international/aan/column/020802.html
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2003.11.14
2003年11月14日(金)午後6時半より、第13回SGRAフォーラム「日本は外国人をどう受け入れるべきか」が、東京国際フォーラムG棟402号室で開催された。今回のフォーラムは、「人的資源と技術移転」研究チームの研究活動の一環として行われたものでもある。会場には、非会員30名も含む70名近くの方々が集まり、このテーマに関する関心の高さを示した。
SGRA研究会の今西代表による開会挨拶の後、2人の講師による講演が行われた。ゲスト講師として迎えた立教大学社会学部の宮島喬教授は、「移民国日本へ?ヨーロッパとの比較の中で考える」というテーマで講演を行った。宮島先生は、日本を代表する社会学者で、特に文化社会学の領域においては、第一人者的な存在である。かつてヨーロッパで研究生活を送った宮島先生は、ヨーロッパ社会における移民問題に詳しく、近年、ヨーロッパとの比較の視点で、日本の外国人問題の研究も行われ、外国人問題や移民政策に数多くの提言を行われた。宮島先生の講演は、日本における外国人受け入れの文化、意識、社会制度の問題点を浮き彫りにし、そして具体的な提言を含めて、日本が移民国として成立する可能性を検討された大変興味深いものであった。
宮島先生の講演要旨をまとめると以下の通りになる。
・加速する少子高齢化の日本社会は、21世紀の早い時期に、海外から人の受け入れを図らねばならないが、日本社会の制度改革が立ち遅れている。
・日本の人口構造は、すでに事実上の「移民国」に近い。このことを直視し、制度、意識の両面でヨーロッパの移民先進国に学ばなければならない。
・技能実習制度の弊害からみえたように、世界から優れた人材を受け入れるという短期国益中心のロジックは必ず失敗する。
・日本における外国人を受け入れるという意識、施策が極めて貧困である。
・日本は「移民小国」からの脱却を意識し、難民受け入れなどを含めた国際義務も果たすべきである。
・さらに、長期ビザの導入、年金脱退一時金制度の改善、配偶者ビザの永住者ビザへの切り替え、血統主義を改め出生地主義の考え方の導入、帰化手続きの簡素化と透明化、外国人の子供の教育体制の改善、国民への啓発などの外国人受け入れ問題を再検討する必要がある。
SGRA研究員で東京大学工学研究科博士課程のイコ・プラムティオノさんは、「研修生制度の現状と問題点――インドネシア研修生の事例として」と題する報告を行った。イコさんは東大で電子情報工学の研究を進めながら、1999年から、外国研修生ネットワークの一員として研修生問題に取り組み、2000年にインドネシア研修生相談フォーラム(KFTI)を設立し、以降代表としてインドネシア人研修生を中心にアドボカシー活動を従事してきた。イコさんはこうした体験を交えながら、「研修という名のもとにおける単純労働力の導入」という、日本で働く外国人研修生の厳しい現実を紹介してくださり、聴衆にとっては大変刺激的な報告だった。イコさんの講演の前半は、主に日本における外国人研修生制度の経緯と受け入れ状況の紹介で、後半は、研修生制度の問題点を指摘し、いくつかの政策提言を行った。イコさんが指摘した問題点と提言を要約すると主に以下のようになる。
・研修生制度の「建前」は、技術・技能または知識の開発途上国への移転を図り、それらの国などの経済発展を担う人作りに貢献することであるが、「本音」は、日本社会が必要とする単純労働者の導入である。実態としては、中小零細企業など日本人労働者の集まりにくい分野を補完するものである。
・研修生制度は、技術・技能などの移転による国際貢献としても、また、外国人労働者の活用方法としても、きわめて不備な制度であり、かつ多くの人権侵害を伴っている。
・一元的に対応できる政府機関が責任を果たすこと:強制帰国措置の廃止、本来の目的に基づき、労働ビザの支給などを真剣に検討する必要がある。
以上の2人の講演と報告が終わった後、国連組織の勤務経験をもつ財団法人アジア21世紀奨学財団常務理事の角田英一氏が進行役・コーディネーターとして、二人の講師をパネラーに、パネルディスカッションが行われた。予定時間を超過してまで、たくさんの熱気溢れる質問とコメントが行われ、講師と参加者の間には、有益な意見交換が行われた。質問とコメントをすべて紹介できないが、最も印象に残った一つは「外国人の受け入れは政治家がよく口にする日本の“国益”に利するか」である。宮島先生やイコさんのコメントを聞きながら、“国益”を定義するのは難しいが、今の日本における外国人受け入れの制度や意識の遅れこそ、日本の“国益”を損なっているのではないかとの印象をもった。この点、難民受け入れに対しても同様である。現状は決して楽観すべきではないが、宮島先生からは、日本社会における日本人の意識の変化も紹介され希望も見えている。フロアからは、マスメディアが意識的に作り上げた外国人イメージの虚像が指摘され、さらに留学生からは、日本からの人口流出も併せて考えたり、最近の北東アジアにおける激しい人口移動の一環として考えるなど、問題意識を変えれば物事がまったく異なる視点からも捉えるという刺激的な発想法も紹介された。
今回のフォーラムで取り上げられた「日本社会は外国人をどう受け入れるべきか」という問題は、われわれ「人的資源と技術移転」研究チームが取り組んでいる課題に大いに参考になるものであった。グローバル化が進み、国境を越えた人の移動がますます活発化する中で、国益と人権、差別と平等、グローバル化の中における国と人間のあり方、文化の独自性と普遍性、自国文化の保護と他者への関心・思いやりと尊重、そして、日本と東アジア、日本と世界の共栄共存などを考える上で大変大きな示唆を得た。2時間にわたって行われた第13回SGRAフォーラムは、午後8時半に幕を閉じた。
(文責:徐向東)
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2001.08.30
SGRAレポート第6号(PDF)
JISSA講演録 工藤正司 「今日の留学」
投稿 今西淳子「はじめの一歩:留学生受入制度の問題点(その1)」
2001.8.30発行
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工藤正司 「今日の留学」
以前私は、ある団体から依頼を受けて、世界史の中 で生じた「留学」という事象をいろいろ調べる機会 がありました。その断片の幾つかを私の勤めている 協会の機関誌の『月刊アジアの友』に掲載したこと があるのですが、今日は、それをネタにして、幾つか紹介してみたいと思います。一言で留学と言っても、色々と特色があります。それらを幾つか眺めてみて、今日私たちがかかわっている日本の留学生受入れをどう評価したらよいのか、どう改善してゆくべきなのか等、考える上で参考になれば幸いと思い ます。 ところで、本題に入る前に、日本の留学生受入れについて、その歴史をざっとおさらいしてみます。つまり、今日の留学生受入れの前史をみておきましょうということです。
今西「はじめの一歩:留学生受入制度の問題点(その1)」
本稿は、2000年12月22日に開催されたJAFSA(国際教育交流協議会)とJISSA(留学生奨学団体連絡協議会)の合同シンポジウムの時に、参加者に問題意識を共有してもらうために用意したものだが、SGRAレポートとして発行するに当たって、問題を一般化するために一部改訂した。他国に比べて同一性の強い日本が、国家予算を投入して世界各国から留学生を招待し、修学・研究支援をすることは、グローバル化における日本の国際貢献として重要なだけでなく、安全保障にも役立っているとされている。しかしながら、多大な留学生予算を投じているにもかかわらず、支援の効果について疑問を発する声もしばしば聞こえてくる。留学生受入の入口の問題、指導体制や生活支援を中心とした中の問題、学位授与や就職に関する出口の問題と、どの段階にも問題はあるが、ここでは入口の問題を扱う。
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