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レポート第6号 「今日の留学」工藤正司他

SGRAレポート第6号(PDF)

JISSA講演録 工藤正司 「今日の留学」

投稿 今西淳子「はじめの一歩:留学生受入制度の問題点(その1)」
2001.8.30発行

—要旨———————–

工藤正司 「今日の留学」

以前私は、ある団体から依頼を受けて、世界史の中 で生じた「留学」という事象をいろいろ調べる機会 がありました。その断片の幾つかを私の勤めている 協会の機関誌の『月刊アジアの友』に掲載したこと があるのですが、今日は、それをネタにして、幾つか紹介してみたいと思います。一言で留学と言っても、色々と特色があります。それらを幾つか眺めてみて、今日私たちがかかわっている日本の留学生受入れをどう評価したらよいのか、どう改善してゆくべきなのか等、考える上で参考になれば幸いと思い ます。 ところで、本題に入る前に、日本の留学生受入れについて、その歴史をざっとおさらいしてみます。つまり、今日の留学生受入れの前史をみておきましょうということです。

今西「はじめの一歩:留学生受入制度の問題点(その1)」

本稿は、2000年12月22日に開催されたJAFSA(国際教育交流協議会)とJISSA(留学生奨学団体連絡協議会)の合同シンポジウムの時に、参加者に問題意識を共有してもらうために用意したものだが、SGRAレポートとして発行するに当たって、問題を一般化するために一部改訂した。他国に比べて同一性の強い日本が、国家予算を投入して世界各国から留学生を招待し、修学・研究支援をすることは、グローバル化における日本の国際貢献として重要なだけでなく、安全保障にも役立っているとされている。しかしながら、多大な留学生予算を投じているにもかかわらず、支援の効果について疑問を発する声もしばしば聞こえてくる。留学生受入の入口の問題、指導体制や生活支援を中心とした中の問題、学位授与や就職に関する出口の問題と、どの段階にも問題はあるが、ここでは入口の問題を扱う。

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