SGRAフォーラム

レポート第105号「20世紀前半、北東アジアに現れた 『緑のウクライナ』という特別な空間」

SGRAレポート第105号

 

第71 回SGRA フォーラム

「20世紀前半、北東アジアに現れた『緑のウクライナ』という特別な空間」

2023年10月30日発行

 

 

<フォーラムの趣旨>

ロシア帝国は中国とのネルチンスク条約、アイグン条約、北京条約によって極東の大きな領土を手に入れることができた。その極東の国境沿いの領土はあまりにも人口が少なかったため、定住者を増やすことが政治地理的な大きな課題となった。

 

ほぼ同時期の1861 年に農奴解放令が発布され、当時ロシア帝国に付属していたウクライナの農奴はやっと農地を手に入れたものの、配給された土地は非常に小さく不満を抱く人が多かった。そこでロシア帝国政府は「帝国の南側から極東に家族ごと移住すれば、かなり大きな農地をもらえる」と宣伝し、1870 年からロシア革命までに大勢のウクライナ人が極東に移り住んだ。

 

1918 年1月にキーウで独立共和国の宣言が行われた時、極東のウクライナ人は「緑のウクライナ」という国を作ろうとしていた。1922 年にソ連政権が極東に定着した時、その政権から逃れた100 万人のウクライナ人がハルビンなどに移り住み1945 年まで留まっていた。

 

本フォーラムでは、いろいろな民族が住み、さまざまな文化が存在し、新たなアイデアもたくさん生まれていた、20 世紀前半の極東アジアに存在した特別な空間について話し合った。

 

<もくじ>

【開会挨拶】

マグダレナ・コウオジェイ(東洋英和女学院大学)

 

【講演1】 『緑のウクライナ』という特別な空間 
オリガ・ホメンコ(オックスフォード大学日産研究所所属英国アカデミー研究員)
【講演2】 マンチュリア(満洲)における民族の交錯
塚瀬 進(長野大学環境ツーリズム学部学部長)

 

【話題提供1】 中国東北地域における近代的な空間の形成: 東北蒙旗師範学校を事例に
ナヒヤ(内蒙古大学蒙古学学院歴史系副教授)
【話題提供2】 『マンチュリア』に行こう!
グロリア・ヤン ユー(九州大学人文科学研究院広人文学コース講師)

 

自由討論
司会/モデレーター:
マグダレナ・コウオジェイ(東洋英和女学院大学准教授)
討論者:
オリガ・ホメンコ(オックスフォード大学日産研究所所属英国アカデミー研究員)
塚瀬 進(長野大学環境ツーリズム学部学部長)
ナヒヤ(内蒙古大学蒙古学学院歴史系副教授)
グロリア・ヤン ユー(九州大学人文科学研究院広人文学コース講師)

 

講師略歴
あとがきにかえて