ウランバートル国際シンポジウム

第3回ウランバートル国際シンポジウム「日本・モンゴルの過去と現在――20世紀を中心に」ご案内

1990年代以来、民主化にともなって、モンゴル国は二つの超大隣国との関係を維持しつつ、日本・欧米の諸先進国、およびアジア・太平洋諸国との関係を重視し、推進してきました。そのなかで、モンゴル国と日本が構築してきた「総合的パートナーシップ」は特に注目されています。このようなパートナー関係の形成は、北東アジア地域、ひいては世界平和秩序の構築において、きわめて重要な戦略的意義を持っています。実際、モンゴル国と日本は、政治・経済・文化などの分野での協力・交流において、目覚しい発展と深化をなしとげています。これは、双方の歴史認識問題にとっては、対話可能な環境がつくられたと思われます。

20世紀のモンゴルと日本は、緊密で、複雑な関係を持っていました。イデオロギーによる制約のため、これまで、両国は歴史問題について客観的な対話をすることができませんでした。例えば、ノモンハン事件(ハルハ河戦争)、1945年8月のモンゴル・ソ連連合軍の対日宣戦、日本人捕虜問題などはその典型的な例になります。しかし、20世紀の両国の関係はこれらに限られません。冷戦時代の1972年、日本とモンゴルがさまざまな困難を克服して、国交関係を締結できたことは一つの例証になります。近年、モンゴルと日本の研究者が、これらの歴史問題をめぐって、率直に話し合い、具体的な成果が得られたことを無視することはできません。

本シンポジウムは、北東アジア社会の複雑な歴史状況を視野に入れながら、新たに発見されたアーカイブズや、記録されたオーラル・ヒストリー資料などに基づいて、20世紀、とりわけノモンハン事件からモ・日国交締結までの両国の歴史を直視し、今後の両国、ひいては北東アジア社会の発展を展望し、特色ある議論を展開することを目的とします。このような討議を通して、モンゴル国と日本の歴史研究を深め、両国の友好関係を強化していくことだけではなく、関係諸国の歴史認識問題においても、一種のモデルを提供できればと願っています。

皆さまのご参加を、心からお待ちしております。

実行委員会委員長
今西淳子(関口グローバル研究会代表)
D. ショルフー(モンゴル科学アカデミー国際研究所副所長、博士)
D. ナランツェツェグ(モンゴル国立教育大学歴史と社会科学学部長、博士)

日程:2010年9月9日(木)~10日(金)、11日(土)草原への旅行

会場:モンゴル・日本人材開発センター 多目的室、セミナー室(モンゴル国ウランバートル市)
   

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