SGRAレポートの紹介

レポート第111号「疫病と東アジアの医学知識-知の連鎖と比較」

 


SGRAレポート第111号

 

 

第11 回 日台アジア未来フォーラム

「疫病と東アジアの医学知識-知の連鎖と比較」

2025年6月20日発行

 

<フォーラムの趣旨>

2019年12月、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が中国の武漢市から流行し、多くの死者が出て全世界的なパンデミックを引き起こした。人と物の流れが遮断され、世界経済も甚大な打撃を受けた。この出来事によって、私たちは東アジアの歴史における疫病の流行と対処の仕方、また治療、予防の医学知識はどのように構築されていたか、さらに東アジアという地域の中で、どのように知の連鎖を引き起こして共有されたかということに、大きな関心を持つようになった。会議では中国、台湾、日本、韓国における疫病の歴史とその予防対策、またそれに関わる知識の構築と伝播を巡って議論を行った。

 

<もくじ>

【第1部】
[報告1] 新型コロナウイルス感染症(Covid-19)から疫病史を再考する
──比較史研究の可能性について 
李 尚仁(中央研究院歴史語言研究所)

 

[報告2] 清日戦争以前の朝鮮開港場の検疫規則 
朴 漢珉(東北亜歴史財団)

 

[報告3] 幕末から明治初期の種痘について 
松村 紀明(帝京平成大学)

 

[報告4] 流行性感染症と東アジア伝統医学 
町 泉寿郎(二松学舎大学)

 

【第2部】
[指定討論1] 「報告1 新型コロナウイルス感染症(Covid-19)から疫病史を再考する
──比較史研究の可能性について」へのコメント 
市川 智生(沖縄国際大学)

 

[指定討論2] 「報告2 清日戦争以前の朝鮮開港場の検疫規則」へのコメント

巫 毓荃(中央研究院歴史語言研究所)

 

[指定討論3] 「報告3 幕末から明治初期の種痘について」へのコメント 
祝 平一(中央研究院歴史語言研究所)

 

[指定討論4] 「報告4 流行性感染症と東アジア伝統医学」へのコメント 
小曽戸 洋(前北里大学東洋医学総合研究所教授)

 

【第3部】 自由討論 
モデレーター:藍 弘岳(中央研究院歴史語言研究所)
発言者(発言順):
李 尚仁(中央研究院歴史語言研究所)
朴 漢珉(東北亜歴史財団)
松村 紀明(帝京平成大学)
町 泉寿郎(二松学舎大学)

 

講師略歴 
あとがきにかえて
藍 弘岳(中央研究院歴史語言研究所)