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第2回東アジア日本研究者協議会へのお誘い

東アジア日本研究者協議会は、東アジアの日本研究関連の学術と人的交流を目的として、2016年に発足、韓国・仁川で第1回国際学術会議が開催され、続いて本年10月末には第2回が中国・天津で開催されることとなりました。SGRAからは「日本の植民地支配下の東アジアにおけるメモリアル遺産」「おぞましき女性の行方-フェミニズム批評から読む日本昔話-」「戦争・架け橋・アイデンティティ~近代日本と東アジアの文化越境物語~」の3パネルが参加します。

 

歴史的な壁のため、さらに東アジアでは自国内に日本研究者集団が既に存在することもあり、国境・分野を越えた日本研究者の研究交流が妨げられてきた側面があります。東アジア日本研究者協議会は日本研究の質的な向上、自国中心の日本研究から多様な観点に基づく日本研究への志向、東アジアの安定と平和への寄与の3つを目的としています。SGRAも同協議会の理念に賛同して共同パネル参加をします。これを機会に皆様のご参加やご関心をお寄せいただければ幸いです。

 

第2回東アジア日本研究者協議会 国際学術大会

日 時:   2017 年 10 月 27 日(金)~ 29 日(日)

会 場: 中国天津賽象ホテル(天津賽象酒店、天津市南開区華苑産業区梅苑路8号)

主 催: 東アジア日本研究者協議会

共 催: 南開大学(中国・天津)

 

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SGRAより参加の3チーム

「日本の植民地支配下の東アジアにおけるメモリアル遺産」

「おぞましき女性の行方─フェミニズム批評から読む日本神話および昔話─」

「戦争・架け橋・アイデンティティ~近代日本と東アジアの文化越境物語~」

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◆「日本の植民地支配下の東アジアにおけるメモリアル遺産」

 

趣旨:

20世紀前半期において、東アジアのほとんどの地域は日本の植民地支配を受けた。これは関係する国と地域にとって不幸な歴史であったことはいうまでもないが、日本の支配が敷かれていたこれらの地域においては、人と物の流れが加速し、日本の近代化の経験による各種の社会整備、調査記録や記念物が形として残された。また戦後70年間において、これらのメモリアル遺産は東アジアを取り巻く複雑な関係性のなかでその存在が直視され、議論される場は多くなかったように思われる。本セッションでは、戦後の視点に立ってこれらのメモリアル遺産の歴史的広がりやそれがもつ現代的な意味を議論したい。

 

パネル詳細

 

発表者:

◇ユー・ヤン グロリア(コロンビア大学大学院/東京大学大学院)

「実像か幻像か:満洲の視覚資料の見方や眼差しの再考」 (発表要旨)

 

◇鈴木恵可(東京大学大学院)

「再展示される歴史と銅像―台湾社会と植民地期の日本人像」 (発表要旨)

 

◇ブレンサイン(滋賀県立大学教授)

「満鉄と満洲国による農村社会調査について」

 

討論者:

マグダレナ・コウオジェイ(デューク大学大学院/早稲田大学大学院)

張 思(南開大学教授)

 

司 会:

李 恩民 (桜美林大学教授)

 

 

◆「おぞましき女性の行方─フェミニズム批評から読む日本神話および昔話─」

 

趣旨:

本パネルは、日本昔話と神話において棄却された女がどのように語られ、また、現代作家によってどのように語り直されているかについて、フェミニズムの観点から批判的に分析を試みる。

神話と昔話は、それらを語り継ぐ文化の世界観や信仰などを反映するし、人間存在の根本的な課題やモチーフを表す一方、ジェンダー差別のような社会問題をも明らかにする。なぜなら、神話や昔話は文化の価値観を継承させるためだけではなく、女性抑圧のような社会規範を正当化するためにも、永きに渡って伝承されてきたからである。そのため、聞き慣れた昔話と神話を批判的に読み直す必要があるだろう。本パネルは日本神話と昔話──その原文と現代作家によって語り直された作品を、フェミニズムの観点から再考し、家父長的な要素を脱構築する。

 

パネル詳細

 

発表者:

◇リンジー・モリソン(武蔵大学人文学部英語英米文化学科助教)

「暗い女の極み 日本昔話の「蛇女房」におけるおぞましき女性像をめぐって─」 (発表要旨)

 

◇フリアナ・ブリティカ・アルサテ(国際基督教大学ジェンダー研究センター研究所助手)

「神話の復習と女性の復讐──桐野夏生の『女神記』をフェミニズムから読む──」 (発表要旨)

 

討論者:

レティツィア・グアリーニ (お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科)

シュテファン・ヴューラー(東京大学大学院総合文化研究科)

 

司  会:

張 桂娥(東呉大学日本語文学系副教授)

 

 

◆「戦争・架け橋・アイデンティティ~近代日本と東アジアの文化越境物語~」

 

趣旨:

戦前の日本と東アジアとの関係は、戦争や植民地支配に集約される場合がしばしば見られる。そのため、戦前における日本と東アジアとの民間レベルの社会・文化交流の架け橋を担っていた人々とそのストーリーはよく軽視されてしまう。本セッションではあの激動の時代において戦争を超える日本と中国・東アジアの民間レベルの交流物語を取り上げ、国境や戦争を超える東アジアの文化交流の意味を検討する。

 

パネル詳細

 

発表者:

◇林 泉忠(台湾・中央研究院副研究員)

「知られざる『旅愁』の越境物語~戦前東アジア文化交流の一断章~」 (発表要旨)

 

◇李  嘉冬(上海・東華大學副教授)

「近代日本の左翼的科学者の中国における活動~上海自然科学研究所員小宮義孝を例に~」 (発表要旨)

 

討論者:

カールヨハン・ノルドストロム(日本・都留文科大学講師)

篠原 翔吾(北京・在中国日本国大使館専門調査員)

 

司 会:

孫 建軍(北京・北京大学副教授)