SGRAチャイナフォーラム

レポート第91号「ポスト・コロナ時代の東アジア」

 

SGRAレポート第91号

 

 

第13 回 SGRA-V カフェ
「ポスト・コロナ時代の東アジア」
2020年11月20日発行

 

 

<カフェの趣旨>

世界を震撼させた 2020 年の新型コロナウイルスが世界システムをかく乱し、「ポスト・コロナ時代」の国際関係の再構築が求められる中、東アジアはコロナの終息を待たずに、すでに激しく動き始めている。
コロナが発生するまで、中国のアメリカと日・韓の分断戦略はある程度の効果をもたらしてきた。しかし、コロナ問題と香港問題によって「米中新冷戦」が一気に進み、今まで米中間のバランスの維持に腐心してきた日本及び韓国に選択が迫られる。とりわけ日中の曖昧な「友好」関係の継続は限界に達し、日本の主体性ある「新アジア外交戦略」が模索され始めている。
中国による「国家安全法」の強制導入で、香港は一気に「中国システム」の外延をめぐる攻防の激戦地になり、米中新冷戦の最前線となった。香港という戦略上の緩衝地帯を喪失する台湾は、「台湾問題を解決する」中国からの圧力が一段と高まり、アメリカとの安全保障上の関係強化を一層求めることなり、台湾海峡は緊迫の時代に回帰する。
「ポスト・コロナ時代」における「米中新冷戦」の深まりはもはや回避できない。

 

 

<もくじ>

【開会挨拶】 SGRAカフェのオンライン開催にあたって
今西淳子(渥美国際交流財団常務理事)

 

【講演】 ポスト・コロナ時代の東アジア
林 泉忠(武漢大学日本研究センター教授・センター長)

 

【コメント1】 災い転じて福となす――新しい協調関係を
下荒地 修二(元外交官・大使)

 

【コメント2】 歴史の「本当の」終わり?――韓国の視座から
南 基正(ソウル大学日本研究所教授)

 

全体討論・懇親会 進行:林 泉忠

発言者(発言順)
高原 明生 (東京大学)
松田 康博 (東京大学東洋文化研究所)
菱田 雅晴 (法政大学)

小笠原 欣幸(東京外国語大学)
沼田 貞昭 (元外交官)
若林 一平 (ふくしま再生の会)

 

著者略歴

 

あとがきにかえて1
李 彦銘

 

あとがきにかえて2
林 泉忠