SGRAメールマガジン バックナンバー

  • Lamsal Bikash “First Free Health Camp for Nepalese in Japan”

    ************************************************ SGRAかわらばん622号(2016年6月2日) ************************************************ SGRAエッセイ#494 ◆ラムサル・ピカス「日本初ネパール人無料健康診断会(ヘルス・キャンプ)」 どんな事態であっても生きている限りは大切なものがある。それは健康な体である。健康な体なしには、何をしようとしてもうまく行かなかったり、やる気がなくなったりする。近年は特に、仕事ばかりに夢中になって、健康管理ができていない人も少なくない。特に、それは外国人にとって最大の問題!何か体に異常があった時に、母国に居るように何でも理解できている状態で病院に行くのとは違って、外国にいて言葉も何もわからないまま病院へ行くのは問題点が多い。栃木、群馬県内には留学生、技能実習生、自営業者など約3700人のネパール人がいる。その中には、国民健康保険証がない等で病院へ行けない人もかなりいる。 2015年4月15日にネパールで起きた地震で大きな被害が出たが、地震の後、ネパールとネパール人を助けようと足利市在住の渡辺好美さんと源田晃澄住職が中心となって、市内の企業に声をかけ、地元の15社に協力いただいた活動があった。今回、私は健康診断キャンプを開催したいと思い、渡辺さんと源田さんの支援を受けて、色々なところへ行き色々な人に相談した。おかげで、力を貸してくれる仲間と、支援してくれる人達が集まって、足利ネパール交流協会が誕生した。こうして、2016年4月30日と5月1日に「ネパール人向け無料健康診断と面談会(ヘルスキャンプ)」が、私の在籍する足利工業大学のキャンパスを借りて開催されることになった。 このイベントが始まったのは4月29日。朝6時に東京へ出発し、車でネパール人医師たち6人を迎えに行った。足利に到着し食事を済ませてから、皆と一緒に会場へ行き、会場設営や看板の設置など必要なことを準備した。夕方6時、医師たちの歓迎会のため足利健康ランドへ向かった。歓迎会には、協賛企業から17名、足利工業大学から3名、足利ネパール交流協会3名、医師10名、取材者1名とボランティア3名で合計36名が参加した。歓迎会終了後、医師たちと何人かのボランティアは健康ランドに宿泊した。 4月30日、イベントは9時開始なので朝早く会場に着いた。看板やら道案内などをセットしてから、医師やボランティアの方々と朝礼。受付を2ヶ所に設置し、1番目は調査のために使い、2番目は患者登録に使用した。受付ではパソコンをネットワークに繋ぎ、患者の個人情報保護に配慮した上で、それぞれの医師が患者の基本情報が見られるようにして、医師たちが面倒なことをしなくて済むように準備した。医師たちには「日本に居ても、ネパールのようにネパール語で患者の診断をすることができるのはとても嬉しい」と言われた。患者たちからは「ネパール語で診断を受けたのは久しぶりだね」、「ネパールに戻ってきた気分だよ」というような声が聞こえた。この日は午前9時から午後5時までの間に、82人が診断を受けた。 次の日も全体的な流れは初日とほとんど変わらなかった。診断を受けたのは68人。1日目より増えると想定をしていたが、それには届かなかった。しかし、何よりも、診断を受けた人々が満足してくれたのが嬉しい。 中に、アメリカ英語とイギリス英語の違いから日本の病院で伝わらなかったという患者がいた。その女性は「ちゃんと言ったのに分かってもらえなかった」と悲しんでいた。「痔核」はアメリカ英語では「Hemorrhoid」と言い、イギリス英語で「Piles」と言う。今はアメリカ英語が主流で、あまり「Piles」は知られていない。しかし、英国の植民地だったインド、パキスタンとかネパールでは今でも使われており、彼女は伝わると思ったのだが、残念ながら日本の病院では伝わらなかったのだ。 健康診断で解決できなかった問題が1つあった。若い女性がネパールでNorplantを入れたが、日本に来てから妊娠したくなったため、取ってもらおうと思い近くの産婦人科にかかったが断られたという相談だった。しかしながら、日本ではNorplantを取り扱っていないので処置はできない。Norplantとは簡単な細長い道具で皮下に数本植め込むのだが、取る時も小さい切開手術が必要である。 5月1日の午後4時半にネパール国臨時代理大使がいらっしゃるとのことだったので、4時に診断を中止し、交流会場を急いで設営した。臨時代理大使が到着して感謝会が始まった。ネパール国臨時代理大使ゲヘンドラ・ラジュバンダリ、足利ネパール交流協会会長渡辺好美、副会長源田晃澄を始め47名が参加した。ラジュバンダリ大使は「ネパール・日本友好60周年であるこの年に、ネパールと日本の友好関係がどれだけ強いのかを知ることができました。ネパールも日本も友好関係にあるからこそできるイベントです。」と話し、足利工業大学と足利ネパール交流協会に感謝状を贈呈した。医者たちへの感謝状は栃木産婦人科医院の栃木英磨医院長、ボランティアとして手伝ってくれた方々への感謝状は渡部好美会長と源田晃澄副会長によって手渡された。記念品としてネパール「ダカ・トピィ」を被せて、「カダ」で敬意を表した。最後に軽い食事会をして、イベントは終了した。 訪れた患者たちは、「このようなイベントを開いてくれてありがとう」、「こんなイベントが年に2回ぐらいあれば助かります」、などと語ってくれた。ボランティアの方々も「こんなイベントの一員として仕事をさせてくれてありがとう」と言ってくれた。皆の印象に残るイベントだった。 当日の写真・新聞記事は下記リンクをご覧ください。 http://www.aisf.or.jp/sgra/wp-content/uploads/2016/06/healthcamp.pdf <ラムサル ビカス Lamsal Bikash> 渥美国際交流財団2016年度奨学生。トリブバン大学科学技術学部。物理学科を終えて、2010年1月に日本語学生をとして日本へ来日。2014年3月に足利工業大学大学院修士課程を取得。2014年4月から足利工業大学大学院博士課程情報・生産工学専攻に入学。現在は顔検出技術について研究中。 ************************************************** ★☆★SGRAカレンダー ◇第5回SGRAワークショップin蓼科(2016年7月2~3日) 「地球市民って誰?」<参加者募集中> http://www.aisf.or.jp/sgra/active/schedule/2016/6688/ ◇第51回SGRAフォーラム「『今、再び平和について』平和のための東アジア知識人連帯を考える」 (2016年7月16日東京)<参加者募集中> http://www.aisf.or.jp/sgra/active/schedule/2016/6704/ ◇第3回アジア未来会議「環境と共生」 (2016年9月29日~10月3日、北九州市) http://www.aisf.or.jp/AFC/2016/ <発表論文(要旨)の募集は締め切りました。参加登録受付中> ☆アジア未来会議は、日本で学んだ人や日本に関心がある人が集い、アジアの未来について語る<場>を提供します。 ●「SGRAかわらばん」は、SGRAフォーラム等のお知らせと、世界各地からのSGRA会員のエッセイを、毎週木曜日に電子メールで配信しています。どなたにも無料でご購読いただけますので、是非お友達にもご紹介ください。 ●登録および配信解除は下記リンクからお願いします。 http://www.aisf.or.jp/mailmaga/entry/mailing_form/ ●エッセイの転載は歓迎ですが、ご一報いただければ幸いです。 ●配信されたエッセイへのご質問やご意見は、SGRA事務局にお送りください。事務局より著者へ転送します。 ●皆様のエッセイを募集しています。SGRA事務局へご連絡ください。 ●SGRAエッセイやSGRAレポートのバックナンバーはSGRAホームページでご覧いただけます。 http://www.aisf.or.jp/sgra/date/2016/?cat=11 関口グローバル研究会(SGRA:セグラ)事務局 〒112-0014 東京都文京区関口3-5-8 渥美国際交流財団事務局内 電話:03-3943-7612 FAX:03-3943-1512 Email:sgra-office@aisf.or.jp Homepage:http://www.aisf.or.jp/sgra/ **************************************************
  • Lee Ji-Hyeong “Monozukuri and Coral Reef”

    ************************************************************************** SGRAかわらばん621号(2016年5月26日) 【1】エッセイ:李志炯「ものづくりと珊瑚礁」 【2】催事紹介:国際シンポジウム「日本人のモンゴル抑留とその背景」(5月28日東京) ************************************************************************** 【1】SGRAエッセイ#493 ◆李志炯「ものづくりと珊瑚礁」 「珊瑚虫が作り出す珊瑚礁のように個体が作り上げたものもまたその個体と同様に遺伝子の表現型だった。」これは私が尊敬する押井守監督の作品である『攻殼機動隊-Innocence』の中に出てくるセリフである。この言葉が私の心に残っているのは珊瑚礁を作る仕事とかかわっているからかもしれない。特に、デザインという珊瑚礁は人間の生活に密接しているので、その形によって人間の人生が大きく変わる。そのため、デザインする際にはこのことをよく考えなければならない。 しかし、今までのデザイン、すなわちものづくりに問題はなかったのか。20世紀には国の成長のために国民(人間)が犠牲にされた部分もあったと思うが、ある程度の成長を成し遂げた21世紀に20世紀のものづくり方式は相応しいのか。最近、テレビのニュースを観ていると、珊瑚虫が作り出した珊瑚礁のせいで苦労している人間が多くみられる。特に、スマートフォンのような通信機器とかかわる産業でよくみられるようだ。 20年前に比べ、スマートフォンのような通信機器の発達によりコミュニケーションが一層とりやすくなった。しかし、作用があるとその反作用もある。コミュニケーションがとりやすくなることにより人間関係にも変化が訪れた。連絡したいと思えばいつでもできることによって他人への思いが薄くなっている。また、昔は手紙を書く際には言葉のひとつひとつに思いを込めたが、今はあまり考えずにEメールを書いたり、ブログ等に書き込んで相手を傷つけてしまうことも多いという。 さらに、コミュニケーションのしやすさの反作用が大きいのが「LINE」のような無料通話アプリケーションである。現在最も注目されている事業分野である。これらの発達により国内電話だけではなく国際電話まで無料になり、多くの人にコミュニケーションの利便性を与えた。しかし、その一方でテレビのニュースで見かけるのが無料通話アプリケーションを通したイジメである。朝から晩まで、そして学校でも家でも無料通話アプリケーションでイジメられて、被害者が帰らぬ人になってしまう事件が増えている。 このような問題は誰の責任か。つくる側の責任なのか。それとも利用する側の責任なのか。私はデザインを専攻しているから、このような問題をつくる側の観点から考える。今までのものづくりを見ると、利便性を優先する傾向が強い。また、ものづくりの際に問題点が見えても、功利主義の立場からつくる側の利益ばかりを優先して、問題点が無視される場合もある。 しかし、すべての人間を満足させるものづくり、副作用がないものづくりは、そもそも存在しない。今のものづくりは社会に適合する形であるかもしれないが、人間の未来を考えた場合、本当にこれでよいのか。今のものづくりは社会には適しているかもしれないが、その社会に住んでいる人間には適していない可能性があるのではないか。 珊瑚虫が作り出す珊瑚礁のように、先祖がつくった珊瑚礁の中で私達は住んでいて、私達が作り出した珊瑚礁に私達の子供が住むはずだ。つまり、私たちの感情や思想、先入観を基に作り出した環境で次世代の人々が暮らすということである。つまり、私たちが作り出した環境により次世代の生活が大きく変わることになる。それならば、私たちの子供、また人間社会の未来のために私たちが珊瑚虫である今の時期にどんな珊瑚礁をつくり、世に残すべきなのか。これからはこのことをさらに深く考えなければならないと思う。 一例として私が2007年に日本に来たときと今の日本を比較してみたい。私が日本に来た2007年には電車に乗るとよく見かけたのは、本を読んでいる人や、友達と楽しく会話している人々であった。しかし、今はほとんどの人がスマートフォンでゲームをしている。特に、驚くのは、友達が一緒にいても各自にゲームをやっていることである。我々はスマートフォンゲームという珊瑚礁をつくったが、これによって若者たちの中で会話が少なくなるのではないかと心配になる。 特に、若者はスマートフォンゲームの文化に慣れてしまって、一人でも楽しむことができるから、友達と会うことをあまり重要ではないと思っている。そして、人間関係についてもあまり深く考えなくなり、学校や会社での人間関係でトラブルが発生するとそれに対応できずすぐやめてしまったりする。また、楽しさについての考え方もゲーム等が中心となり、それに邪魔になる恋人はいなくてもよいと思っている。これらは最後に孤独死、うつ病、人間不信、生命軽視による悪質な殺人、低出産などにつながるので、人間の生存を脅かすことになるかもしれない。 このような珊瑚礁の中で生活している珊瑚虫の若者達が、未来の珊瑚礁を作り出す立場になったらどんな社会になるのか、と考えると本当に夜も眠れないほど心配だ。私たちがまだ珊瑚虫である間に、人間の未来のためにどんなものづくりをするべきかについて深く考えなければならないと思う。 <李 志炯(イ・ジヒョン)Lee_Ji-Hyeong> 2007年啓明大学(韓国)産業デザイン科卒業。2007年6月来日、千葉大学大学院工学研究科デザイン科学専攻修士課程終了。2011年~2013年、千葉大学発ベンチャー企業BBStoneデザイン心理学研究所で研究員として勤め、現在は千葉大学大学院工学研究科デザイン科学専攻博士課程在学。韓国室内建築技士・日本ユニバーサルデザイン検定の資格を保有。 【2】催事紹介 SGRA会員で昭和女子大学教授のボルジギン・フスレさんより下記シンポジウムのお知らせをいただきましたのでご紹介します。 ◆国際シンポジウム「日本人のモンゴル抑留とその背景」 日時:2016年5月28日(土)13:00~18:30 [開場12:30] 会場:昭和女子大学80年館オーロラホール    (東急田園都市線・世田谷線「三軒茶屋」駅下車徒歩7分) 主催:国際シンポジウム「日本人のモンゴル抑留とその背景」実行委員会 後援:昭和女子大学、(公財)守屋留学生交流協会 詳細は下記リンクをご覧ください。 http://www.ja-ms.org/img/ShowajoshiSympo20160528.pdf ************************************************** ★☆★SGRAカレンダー ◇第5回SGRAワークショップin蓼科(2016年7月2~3日) 「地球市民って誰?」<参加者募集中> http://www.aisf.or.jp/sgra/active/schedule/2016/6688/ ◇第51回SGRAフォーラム「『今、再び平和について』平和のための東アジア知識人連帯を考える」 (2016年7月16日東京)<ご予定ください> ◇第3回アジア未来会議「環境と共生」 (2016年9月29日~10月3日、北九州市) http://www.aisf.or.jp/AFC/2016/ <発表論文(要旨)の募集は締め切りました。参加登録受付中> ☆アジア未来会議は、日本で学んだ人や日本に関心がある人が集い、アジアの未来について語る<場>を提供します。 ●「SGRAかわらばん」は、SGRAフォーラム等のお知らせと、世界各地からのSGRA会員のエッセイを、毎週木曜日に電子メールで配信しています。どなたにも無料でご購読いただけますので、是非お友達にもご紹介ください。 ●登録および配信解除は下記リンクからお願いします。 http://www.aisf.or.jp/mailmaga/entry/mailing_form/ ●エッセイの転載は歓迎ですが、ご一報いただければ幸いです。 ●配信されたエッセイへのご質問やご意見は、SGRA事務局にお送りください。事務局より著者へ転送します。 ●皆様のエッセイを募集しています。SGRA事務局へご連絡ください。 ●SGRAエッセイやSGRAレポートのバックナンバーはSGRAホームページでご覧いただけます。 http://www.aisf.or.jp/sgra/date/2016/?cat=11 関口グローバル研究会(SGRA:セグラ)事務局 〒112-0014 東京都文京区関口3-5-8 渥美国際交流財団事務局内 電話:03-3943-7612 FAX:03-3943-1512 Email:sgra-office@aisf.or.jp Homepage:http://www.aisf.or.jp/sgra/ **************************************************
  • Emanuele Davide Giglio “The Reason Why I Hate Competition”

    ************************************************************************** SGRAかわらばん620号(2016年5月19日) 【1】エッセイ: ジッリォ「『競争』が大嫌いな理由」 【2】第5回SGRAワークショップin蓼科「地球市民って誰?」へのお誘い ************************************************************************** 【1】SGRAエッセイ#492 ◆エマヌエーレ・ダヴィデ・ジッリォ「『競争』が大嫌いな理由:一人の人間として、文学部の学生として」 「競争」というものは、「比較」というものを大前提とする。人を競争させるためには、何らかの形で人を「比較」しなければならない。人を比較するためには、簡単には測定できないその奥深い中身―その人が持つユニークな内面性、事情、人としての成長、物語など―を、測り易く表示しやすいものに変換しなければならない。要するに、「数字」に還元しなければならない。 ここで、疑問。 「人」を比較し競争させる際、元々「質」の次元に所属している「内面性」などのような、奥深く簡単には測定できないものを、元々「量」の次元に所属している「数字」のような、測り易く表示しやすいものにどこまで変換し還元させていいのだろうか。そしてそれを前提に、人に対して何らかの価値判断をどこまで下していいのだろうか。 特に、人間の最も奥深いところを次世代に伝える使命にあるはずの文学部に当てはめていいのだろうか。しかし、これは、世界中の大学の文学部で起きているらしい。判断基準はだんだん、「今まで出した論文数はいくつか」とか、「何年で修士論文や博士論文を出せたか」になろうとしている。結局、「量」的なものばかりではないか。ところが今、むしろそれこそ「成果」と評価されている。いったい何時から世界中の文学部が、このような非常に冷徹で、技術的で、合理的な仕組みに巻き込まれてしまったのだろうか。 私は、より「正確な」判断基準を提案する立場にもなく、どのケースにも楽に使えそうな方法も知らない。だが、文学部の学生として、そしてなによりもユニークな内面性、事情、物語などを持っている一人の人間として、「何かがおかしい」「何かが根本的にずれている」のではないかと感じている。一人の人間として、自分と他の人間の内面性などの、不可侵で測り知れない価値を訴えたくなる。「人類は今、何か大事なものを見失っているのではないだろうか」という気持ちになる。 もう一つの疑問。 「知識」と、単なる「情報量」との違いとは何か。また、その根本的な違いは、近ごろ文学部の中でも行われる、数字ばかりを用いた比較と競争の様々な仕組みと、どう関わってくるのか。 プラトンが教えている。「情報量」とは、ただのデータの集まりであり、未活用のものであると。「知識」とは、人の幸福や繁栄のために活用された情報量であると。要するに、「情報量」は人の幸福と繁栄のために活用されることで、初めて「知識」と成り得るのだと。しかし、数字ばかりを用いた比較や、それを大前提とする激しい競争や、弱い人間同士の席取り競争には、最後の最後までなんとしてでも自分だけを押し込まなければならないところもあるから、そこで「人のため」とか、自分も含めて「みんなのため」という部分は見事に除外されてしまうのではないだろうか。そしてそれによって、我々の教育機関も、「知識の場」ではなく、ほぼ完全に孤独な「情報収集の場」へと化してしまうのではないだろうか。我々の「知識」は少しずつ、ただの未活用の「情報量」に逆戻りしてしまっているのではないだろうか。 以上、昨今の私の疑問です。 <エマヌエーレ・ダヴィデ・ジッリォ☆Giglio,_Emanuele_Davide> 渥美国際交流財団2015年度奨学生。トリノ大学外国語学部・東洋言語学科を経て、2008年4月から東京大学大学院インド哲学仏教学研究室に在籍。2012年3月に修士号を取得。現在は博士後期課程に在籍中。身延山大学・東洋文化研究所研究員。 【2】第5回SGRAワークショップin蓼科へのお誘い SGRAでは会員を対象としたワークショップを下記の通り行います。 参加ご希望の方は、SGRA事務局へご連絡ください。 テーマ:「地球市民って誰?」 日 時:2016年7月2日(土)午前9時30分~3日(日)午後1時     現地集合(東京商工会議所蓼科フォーラムにて受付)     *1日(金)朝新宿発の貸切バスもありますので、お問い合わせください。 参加費:5000円(食費、宿泊費(相部屋)を含む) 申し込み・問い合わせ:SGRA事務局 sgra-office@aisf.or.jp ●ワークショップの趣旨: SGRAでは、2013年より蓼科でワークショップを開催しています。2013年は「原発を考える」、2014年は「人を幸せにする科学とは」、2015年は「知の空間を創る」というように、答えだすことを目的としないテーマについて、小グループのディスカッションや参加型のアクティビティーを通して、参加者全員で考えるプログラムです。 「良き地球市民の実現」はSGRAの目標であり、設立当初よりその概念について検討を重ねてきましたが、近年、SGRAの中でも議論をする機会が減り、また社会的にも以前より実現が困難になってきたのではないかという懸念が強くなっている今、あらためて考えてみたいと思います。 今回のワークショップでは、欧州移民研究の第一人者でいらっしゃる宮島喬先生(お茶の水女子大学名誉教授)のお話を伺い、その後、ディスカッションやアクティビティーを通じて、「地球市民とは誰か」を一緒に考えてみたいと思います。 ●プログラム 7月2 日(土)(於:東商蓼科フォーラム) 9:30~12:00 「知の空間を創る」+グループ分け  ・宮島喬先生のご講演と質疑応答 12:00~13:30 昼食 13:30~15:00 ゲーム感覚のグループワーク 15:00~15:30 休憩 15:30~17:00 グループワーク、ディスカッション 7月3日(日) 9:30~12:00 発表・まとめとふりかえり ************************************************** ★☆★SGRAカレンダー ◇第6回日台アジア未来フォーラム(2016年5月21日高雄) 「東アジアにおける知の交流―越境・記憶・共生―」<参加者募集中> http://www.aisf.or.jp/sgra/combination/taiwan/2016/6461/ ◇第5回SGRAワークショップin蓼科(2016年7月2~3日) 「地球市民って誰?」<参加者募集中> http://www.aisf.or.jp/sgra/active/schedule/2016/6688/ ◇第3回アジア未来会議「環境と共生」 (2016年9月29日~10月3日、北九州市) http://www.aisf.or.jp/AFC/2016/ <発表論文(要旨)の募集は締め切りました。参加登録受付中> ☆アジア未来会議は、日本で学んだ人や日本に関心がある人が集い、アジアの未来について語る<場>を提供します。 ●「SGRAかわらばん」は、SGRAフォーラム等のお知らせと、世界各地からのSGRA会員のエッセイを、毎週木曜日に電子メールで配信しています。どなたにも無料でご購読いただけますので、是非お友達にもご紹介ください。 ●登録および配信解除は下記リンクからお願いします。 http://www.aisf.or.jp/mailmaga/entry/mailing_form/ ●エッセイの転載は歓迎ですが、ご一報いただければ幸いです。 ●配信されたエッセイへのご質問やご意見は、SGRA事務局にお送りください。事務局より著者へ転送します。 ●皆様のエッセイを募集しています。SGRA事務局へご連絡ください。 ●SGRAエッセイやSGRAレポートのバックナンバーはSGRAホームページでご覧いただけます。 http://www.aisf.or.jp/sgra/date/2016/?cat=11 関口グローバル研究会(SGRA:セグラ)事務局 〒112-0014 東京都文京区関口3-5-8 渥美国際交流財団事務局内 電話:03-3943-7612 FAX:03-3943-1512 Email:sgra-office@aisf.or.jp Homepage:http://www.aisf.or.jp/sgra/ **************************************************
  • Yan Shulan “Current Status of Japanese Literature Studies in China from My Perspective”

    ************************************************************************** SGRAかわらばん619号(2016年5月12日) 【1】エッセイ:顔淑蘭「私が見た中国の日本文学研究の現状」 【2】第6回日台アジア未来フォーラムへのお誘い(5月21日高雄)(再送)    「東アジアにおける知の交流:越境・記憶・共生」 ************************************************************************** 【1】SGRAエッセイ#491 ◆顔淑蘭「私が見た中国の日本文学研究の現状」 先日、中国国内のとある大学で日本文学コースの学生たちに文学理論の話をする機会があった。日本文学史あるいは自分の研究内容について話そうかとずいぶん迷ったが、自分の学生時代の状況を鑑みて、やはりこれまで学生たちが触れることの少なかったであろう文学理論の話をした方が、学生たちにとって得るものがあるように思って試みにしてみたのである。 と言っても、ただ単に文学理論の話ではなく、日本の有名な文学作品の分析と結びつけながら、それに関連してそれらの文学作品をめぐって研究史でどのような議論がなされてきたのかも合わせて話した。 そうしたら、講義の後、そこに来ていたひとりの先生に、「そのような研究方法だと、中国では読者がいない、もう少し自分が中国人であることを自覚したほうがいい」と言われた。 その先生の言うことが分からないわけではない。日本人の研究方法を追っているだけではなかなかそれを越えることが難しいから、もっと日本人のできないようなことをやりなさいということだ。それについて、私はまったく異論がない。私自身のこれまでの研究もむしろそうだったから、もちろん学生たちにもできるだけ自分の長所を生かしてほしい。また、中国文学と日本文学の研究方法が違っていて、後者の方法がどれだけ前者に応用できるのか、というその先生の疑問にもうなずけるところがある。 しかし、だからと言って、中国の日本文学コースの学生が、日本の研究方法を知らなくて本当にいいのだろうか。ましてや日本文学、あるいは中日比較文学の研究者が。もちろん、その先生は別の専門で、もともと近現代文学とはかなり異なる研究方法を持っていると思うから、あまり反論する必要がないかもしれない。が、両国の日本文学研究の現状がいかにかけ離れているのかということについて、中国国内の研究者たちにより正視してほしい。それだけでなく、文学理論は中国文学研究の方にも多く取り入れられているから、よけいに比較文学研究の研究者たちが取り残されたような感じがする。 あの日学生たちに話した研究方法が中国できちんと受け入れられるかどうかということについて、それまで私はほとんど問題にすることはなかった。博士後期課程の4年間、あまりにも慣れてしまったせいか、むしろそれが当たり前のように思っていた。しかし、思い返してみると、博士課程に進学した当初、ゼミの議論で多くの文学理論が飛び出てくることに私自身も結構戸惑っていた。もちろん、ある程度はそれが私の属していた研究室の特殊なところでもあって、あまり一般化することはできないが、4年間の訓練を経て、私自身の視野が広げられただけでなく、文学研究も今まで以上に面白くなってきたから、同じ日本文学を勉強する学生たちにもぜひ知ってもらいたいと思った。 かつて多くの中国知識人が海外留学で得た考え方や価値観をもって中国国内の状況を批判して、オリエンタリズムの内面化だと批判を浴びせられたことがある。そういったことを研究してきた人間として、日本だからなんでもいいといったようなものの見方や日本かぶれには警戒してきた。日本にいる4年間、中国と中国人に対する日本人の偏った見方に眉を顰めてもきた。しかし、あるいはだからこそというべきかもしれない、より多くの中国人に日本のいいところを学んでほしいと思う。  日本においても中国においても常に不満を感じている自分を反省するのを忘れない一方、これが文化を跨って生きる人間の逃れられない使命でもあるように思う。たとえこれからの道がまだまだ険しいとしても… <顔淑蘭(イェン・シュラン)Yan_Shulan> 渥美国際交流財団2015年度奨学生。厦門大学(学部)と北京師範大学(修士課程)を経て、2012年4月から早稲田大学教育学研究科に在籍。2016年1月に博士号を取得。現在は中国で就活中。 【2】第6回日台アジア未来フォーラムへのお誘い(再送) ◆国際シンポジュウム「東アジアにおける知の交流―越境・記憶・共生―」 このたび、「東アジアにおける知の交流―越境・記憶・共生―」国際シンポジュウムは、日本公益財団法人渥美国際交流財団、文藻外語大学日本語学科、台湾大学日本語文学学科、台湾大学日本研究センターの共同主催により、2016年5月21日(土)に、文藻外語大学の至善楼15階國璽會議廳にて開催いたします。奮ってご参加いただきますようご案内申し上げます。 申込みHP:http://c025.wzu.edu.tw/front/bin/form.phtml?Nbr=60 申込み締切:2016/5/6(金)まで ※但し、定員【70名】に達し次第、受付を終了させていただきます。 ※一般参加者の食事の費用は自己負担となります。 なお、本国際シンポジュウムに関する情報は、随時文藻外語大学日本語学科のホームページにてお知らせいたしますので、よろしくご確認の程、お願い申しあげます。 http://c025.wzu.edu.tw/front/bin/ptdetail.phtml?Part=hotnews101&Rcg=17 文藻外語大学日本語学科 第六回日台アジア未来フォーラム執行委員会 ************************************************** ★☆★SGRAカレンダー ◇第5回SGRAふくしまスタディツアー(2016年5月13~15日) 「帰還に挑む:何ができるのか、何を目指すのか」<募集は締め切りました> http://www.aisf.or.jp/sgra/active/schedule/2016/6409/ ◇第6回日台アジア未来フォーラム(2016年5月21日高雄) 「東アジアにおける知の交流―越境・記憶・共生―」<参加者募集中> http://www.aisf.or.jp/sgra/combination/taiwan/2016/6461/ ◇第3回アジア未来会議「環境と共生」 (2016年9月29日~10月3日、北九州市) http://www.aisf.or.jp/AFC/2016/ <発表論文(要旨)の募集は締め切りました。参加登録受付中> ☆アジア未来会議は、日本で学んだ人や日本に関心がある人が集い、アジアの未来について語る<場>を提供します。 ●「SGRAかわらばん」は、SGRAフォーラム等のお知らせと、世界各地からのSGRA会員のエッセイを、毎週木曜日に電子メールで配信しています。どなたにも無料でご購読いただけますので、是非お友達にもご紹介ください。 ●登録および配信解除は下記リンクからお願いします。 http://www.aisf.or.jp/mailmaga/entry/mailing_form/ ●エッセイの転載は歓迎ですが、ご一報いただければ幸いです。 ●配信されたエッセイへのご質問やご意見は、SGRA事務局にお送りください。事務局より著者へ転送します。 ●皆様のエッセイを募集しています。SGRA事務局へご連絡ください。 ●SGRAエッセイやSGRAレポートのバックナンバーはSGRAホームページでご覧いただけます。 http://www.aisf.or.jp/sgra/date/2016/?cat=11 関口グローバル研究会(SGRA:セグラ)事務局 〒112-0014 東京都文京区関口3-5-8 渥美国際交流財団事務局内 電話:03-3943-7612 FAX:03-3943-1512 Email:sgra-office@aisf.or.jp Homepage:http://www.aisf.or.jp/sgra/ **************************************************
  • Xie Zhihai “Artificial Intelligence (AI) and How Should Our Jobs be in Future”

    ************************************************************************** SGRAかわらばん618号(2016年5月4日) 【1】エッセイ:謝志海「人工知能と将来の職業のあり方」 【2】第6回日台アジア未来フォーラムへのお誘い(5月21日高雄)(再送)    「東アジアにおける知の交流:越境・記憶・共生」 ************************************************************************** 【1】SGRAエッセイ#490 ◆謝志海「人工知能と将来の職業のあり方」 この春、初めて自分の受け持ったゼミ生が卒業した。普段の講義は英語でのみ行っているので、ゼミの授業だけが日本語。実は日本語でクラスを受け持つのは現職がほぼ初めて。私のつたない日本語にも関わらず、生徒はイヤな顔どころか、いつも笑顔で出席してくれた。感謝している。卒業と同時に彼らは人生の新たなドアを開ける。大半がどこかへ就職する。就職活動というのは、いつの時代も難しいはずだ。景気が良くても悪くても、「今年は全員が第一志望の所へ就職出来ました」などという話は聞いた事がない。昨今の就職活動で気をつけたいポイントは、日本においては、ブラック企業は避けようなどといったところだろうか。 最近の経済関連の新聞、雑誌によく取り上げられている、人工知能(AI)。大学生の就職活動と密接な繋がりを持っている。そのことを証明するのが、世界中を騒がせた論文、英国オックスフォード大学のオズボーン教授と研究員の書いた「雇用の未来——コンピュータ化によって仕事は失われるのか」。これまで人間がやっていた仕事で、近い将来機械(ロボットなど)に取って代わられるだろうという職種が具体的にリストアップされている。中には「そんな職種まで?」というものまでリストに入っているのだから、この論文が全世界から注目を集めたのだろう。就職活動をしている人にとって、自分が就きたい職種、勤めたい業界の仕事が近い将来消えていくと考えられていることを知れば、未来を悲観的に捉えてしまいがちなはずだ。 しかし自分の生まれた時代を嘆くのはまだ早い。このようなトランジッション(変遷)は就職活動をしている今に限らず、ほとんど誰もが社会人になっても経験することなのだから。例えば、コンピュータやインターネットがどのように社会に浸透し、どこまで日々の業務に入り込んでくるのかなんて、皆つい最近まで思わなかったのだ。それが今では、インターネットなんて、どこにいても繋がって当たり前の時代だ。 インターネットの到来と同じく、人工知能の発展と活用に伴い、ビジネスのあり方が急速に変わるだろう。もうすでに日々変わってきている。大切なのは、この人工知能をいかに上手く操り、作業を楽にすることによって自分が本当にしたいことに専念出来る環境を作ること。人工知能は人の仕事を奪う、という考え方をしないで、共存することを考えた方が前向きだ。 同時に、人工知能に奪われない仕事について自分自身で考えることも必要かもしれない。論文、「人工知能はビジネスをどう変えるか」(筆者:安宅和人_ハーバード・ビジネス・レビュー日本語版2015年11月号掲載)によると、人工知能ができないことを認識することが欠かせないとしている。そう、人工知能にだってできないことはある。筆者はこのできないことを8つに分類している。例えばそのうちの一つ、「AIは人間のように知覚できない」では肌触り、気持ち良さなどは人工知能はわからないという。ということは、人工知能は布団や洋服の為の新しい繊維を開発することは出来ないということか。新繊維があっても、それは寝具向きなのか、わからないのかもしれない。では繊維を開発する企業とはどんな会社があるだろう。といった具合に、生き残れる職種、会社をゲームのように考えていくのは、案外楽しいことではないだろうか。 また、同じ論文には、人工知能が普及したと想定して我々が受ける影響を5分類している。そのうちの一つ、「ヒューマンタッチがより重要になる」。色々なことが、自動化すれば、今後は人間同士の繋がりにより価値が出てくるということだ。ロボットにしてもらうよりは、時間がかかっても人にしてもらう方がいいという物事やサービスはこの先もきっとある。介護や病院での今まで通りの看護師とのコミュニケーションにかかわる職種はロボットに完全に取って代わられるということはないだろう。一方で、介護の仕事でも、ロボットや機械を使えば、動けない老人をお風呂に入れるなどといった重労働から解放されるだろう。そうなれば、腰痛持ちだが、介護の仕事が好きな人などにチャンスが増える。 この春大学を卒業した人、これから就職活動をする学生みんなに、未来を悲観せずに、自分を信じて、今出来ることから始めて欲しいと言いたい。自分の就きたい仕事(職種)において、人工知能はどのように私の仕事を助けてくれるだろうと想像しながら就職活動をも楽しむとよい。必要な資格を取っておくなどして、日々を充実させよう。 <謝志海(しゃ・しかい)Xie_Zhihai> 共愛学園前橋国際大学専任講師。北京大学と早稲田大学のダブル・ディグリープログラムで2007年10月来日。2010年9月に早稲田大学大学院アジア太平洋研究科博士後期課程単位取得退学、2011年7月に北京大学の博士号(国際関係論)取得。日本国際交流基金研究フェロー、アジア開発銀行研究所リサーチ・アソシエイトを経て、2013年4月より現職。ジャパンタイムズ、朝日新聞AJWフォーラムにも論説が掲載されている。 【2】第6回日台アジア未来フォーラムへのお誘い(再送) ◆「東アジアにおける知の交流―越境・記憶・共生―」国際シンポジュウム このたび、「東アジアにおける知の交流―越境・記憶・共生―」国際シンポジュウムは、日本公益財団法人渥美国際交流財団、文藻外語大学日本語学科、台湾大学日本語文学学科、台湾大学日本研究センターの共同主催により、2016年5月21日(土)に、文藻外語大学の至善楼15階國璽會議廳にて開催いたします。奮ってご参加いただきますようご案内申し上げます。 申込みHP:http://c025.wzu.edu.tw/front/bin/form.phtml?Nbr=60 申込み締切:2016/5/6(金)まで ※但し、定員【70名】に達し次第、受付を終了させていただきます。 ※一般参加者の食事の費用は自己負担となります。 なお、本国際シンポジュウムに関する情報は、随時文藻外語大学日本語学科のホームページにてお知らせいたしますので、よろしくご確認の程、お願い申しあげます。 http://project.wzu.edu.tw/ntamirai/ 文藻外語大学日本語学科 第六回日台アジア未来フォーラム執行委員会 ************************************************** ★☆★SGRAカレンダー ◇第5回SGRAふくしまスタディツアー(2016年5月13~15日) 「帰還に挑む:何ができるのか、何を目指すのか」<参加者募集中> http://www.aisf.or.jp/sgra/active/schedule/2016/6409/ ◇第6回日台アジア未来フォーラム(2016年5月21日高雄) 「東アジアにおける知の交流―越境・記憶・共生―」<参加者募集中> http://www.aisf.or.jp/sgra/combination/taiwan/2016/6461/ ◇第3回アジア未来会議「環境と共生」 (2016年9月29日~10月3日、北九州市) http://www.aisf.or.jp/AFC/2016/ <発表論文(要旨)の募集は締め切りました。参加登録受付中> ☆アジア未来会議は、日本で学んだ人や日本に関心がある人が集い、アジアの未来について語る<場>を提供します。 ●「SGRAかわらばん」は、SGRAフォーラム等のお知らせと、世界各地からのSGRA会員のエッセイを、毎週木曜日に電子メールで配信しています。どなたにも無料でご購読いただけますので、是非お友達にもご紹介ください。 ●登録および配信解除は下記リンクからお願いします。 http://www.aisf.or.jp/mailmaga/entry/mailing_form/ ●エッセイの転載は歓迎ですが、ご一報いただければ幸いです。 ●配信されたエッセイへのご質問やご意見は、SGRA事務局にお送りください。事務局より著者へ転送します。 ●皆様のエッセイを募集しています。SGRA事務局へご連絡ください。 ●SGRAエッセイやSGRAレポートのバックナンバーはSGRAホームページでご覧いただけます。 http://project.wzu.edu.tw/ntamirai/ 関口グローバル研究会(SGRA:セグラ)事務局 〒112-0014 東京都文京区関口3-5-8 渥美国際交流財団事務局内 電話:03-3943-7612 FAX:03-3943-1512 Email:sgra-office@aisf.or.jp Homepage:http://www.aisf.or.jp/sgra/ **************************************************
  • Li Kotetsu “Mistery of the Name ‘Sun Zhongsan'”

    ************************************************************************** SGRAかわらばん617号(2016年4月28日) 【1】エッセイ:李鋼哲「『孫中山』の名前の不思議」 【2】第5回ふくしまスタディツアーへのお誘い(5月13~15日飯舘村)(最終案内)    「帰還に挑む:何ができるのか、何を目指すのか」 【3】第6回日台アジア未来フォーラムへのお誘い(5月21日高雄)(再送)    「東アジアにおける知の交流:越境・記憶・共生」 ************************************************************************** 【1】SGRAエッセイ#489 ◆李鋼哲「『孫中山』の名前の不思議」 孫文といえば、中国でも日本でもまた東アジアや世界でもよく知られている歴史上の人物である。しかし、その名前(呼称)は面白くて不思議である。 先週、台湾の高雄市にある文藻外語大学でワンアジア財団の講義を依頼され、久しぶりに台湾旅行を堪能した。石川県の小松空港から台北桃源空港まで直行便が週に5便あり、とても便利である。金沢や北陸地方は台湾の観光客に人気で旅行者が多い。ちなみに石川県は保守的な風土があり、嫌中親台の傾向も強いので、大陸より台湾訪問者の方が多い。 ところで、ここで私が読者に伝えたいのは、「中華民国の国父」と言われる孫文の名前についてである。台北や高雄に行くと、「中山公園」、「中山路」、「中山大学」など、「中山」(Zhongsan)という名前の付いた地名が多くみられる。中国大陸にも同じように「中山」という名前の大学、施設や道路などがたくさんある。大陸では孫文を「国父」とまでは言わないが、「近代革命の先駆者」として特別な扱いをし、共産党中国は孫文の未亡人である宋慶齢女史を「国家副主席」にまで格上げし、死の直前には「中華人民共和国名誉主席」の称号まで与えた。孫文は、中国を清朝満州族の手から約270年ぶりに漢民族の手に取り戻し、「中華民国」を作り上げたので、国民党も共産党も孫文を「国父」や「先駆者」と崇めるのは当然のことであろう。 しかし、その名前の呼び方が「孫中山」となっていることは不思議だ。台湾や中国の皆さんは聞き慣れているからなんとも思わないだろうが、日本や外国では一般的に「孫文」または「孫逸仙」、英語では「Sun_Wen」または「Sun_Yat_Sen」と呼ぶ。 ウィキペディアでは次のように紹介している。「孫文:譜名は徳明、字は載之、号は日新、逸仙(Yixian)または中山、幼名は帝象。他に中山樵(なかやま_きこり)、高野長雄(たかの_ながお)がある。中国や台湾では孫中山として、欧米では孫逸仙の広東語のローマ字表記であるSun_Yat-senとして知られる」。「号の由来:孫文が日本亡命時代に東京の日比谷公園付近に住んでいた時期があった。公園の界隈に「中山」という邸宅があったが、孫文はその門の表札の字が気に入り、自身を孫中山と号すようになった。日本滞在中は「中山_樵(なかやま_きこり)」を名乗っていた。なお、その邸宅の主人は貴族院議員の中山忠能である」。 つまり、「中山」は紛れもない孫文の日本名「ナカヤマ」である。一般の人が、自分が好きな名前を付けたりするのは特に問題にならないし、それには何の不思議もないが、「国父」、「先駆者」という特別な扱いをされ崇められる人物に「中山」(ナカヤマ)という外国の号を公式名称として使うことについて「不思議」に思うのは私だけだろうか? 大陸でも台湾でも、大学や施設や道路に「中山」を使って来ているが、なぜか「孫文大学」や「孫文路」などは見当たらない。それは日本に親しみを持っているからなのか、それとも別の理由があるのだろうか、私は孫文研究の専門家ではないので、その理由がわからない。 日本に親しみを持っているのであれば、国民党からも共産党からも「親日派」として批判されても不思議ではない。かつて孫文は日本を中国革命の根拠地として頻繁に出入りし、日本人の友人や支援者が多く、大月薫という日本人女性と駆け落ち結婚もして、子孫まで残しているという。彼の後を継いだ蒋介石も2度も日本に留学し、日本の高田砲兵隊に2年間勤務したので、「親日派」と言っても不思議ではないだろう。 また、中華人民共和国の創設者である毛沢東は日本留学の経験はなかったが、かつて1950年代に日本の社会党代表団が訪中し、毛沢東に会見した時、「日本は中国を侵略し多大な迷惑をかけた」とお詫びしたら、毛は冗談半分で「何をおっしゃっているのですか?我々は日本軍に感謝しています」と答えたという。「日本の侵略戦争があったから、中華民国の国民党の手から政権を奪うことができた」という意味で、日本に感謝するとまで言ったという。毛沢東の右腕であった周恩来首相も日本留学経験者であるのは周知の事実である。毛沢東や周恩来の時代には反日キャンペーンなどなかったのである。その後の鄧小平の時代もほとんど同じであった。 確かに、近代日中関係はいろいろ複雑な側面はあると思うが、台湾では比較的「親日的」(哈日)な傾向があるのは間違いなく、また、大陸でも1972年の日中国交正常化以降から1980年代まではかなり「親日的」であった。こういうことを今の中国人や日本人は忘れているように感じる。特に若者はそうである。北陸大学には中国からの留学生が多く、講義の時に「かつて80年代、私が大学生の頃は、親日ムードが凄かったよ!」というと、「え?そんな時期もあったんですか?」と中国人や日本人の学生たちはびっくりする。それも不思議ではない。彼らが世間を知り始めてから現在までは「日中関係は悪い」、「中国人は反日」という印象しかないのだから。 私が中国で世間を知り始めた10歳のころ、朝鮮族の有名な画家(かつて日本留学者)のご家族7人が「文化大革命」のために村に下放されて来たが、その画家の奥さんが日本人であった。末子は私の同級生だったので、その一家と仲良くしていたが、ちょうど日中国交正常化の時期ということもあったからか、村の誰一人も「日本人」だからと言って憎んだり虐めたりすることなく、親しく付き合っていた。私の日本語の勉強は、その同級生のお母さんに教えてもらったのがきっかけであった。 それから1980年代末ころまでは、日中関係は基本的に友好的なムードであったことは疑いのない事実である。大学生の時代にはキャンパス・コンサートでも日本の歌を熱唱し、多くの若者が日本のドラマと映画に夢中になっていたのである。また大勢の若者が日本に留学に来たのである。つまり、中国には「親日的」(または「日中友好」)な要素がたくさんあるし、日中関係の未来にそれを生かすことができると信じている。また、それを今の若者に伝えるのは我々の責務であり使命でもあると思われる。 「孫中山」が「ソン・ナカヤマ」だったということも世の中に、特に若者に伝えることは中国人の日本理解を深め、対日観を変えていくためにはとても大事なことである。 --------------------------------- <李 鋼哲(り・こうてつ)Li Kotetsu> 1985年中央民族学院(中国)哲学科卒業。91年来日、立教大学経済学部博士課程修了。北東アジア地域経済を専門に政策研究に従事し、東京財団、名古屋大学などで研究、総合研究開発機構(NIRA)主任研究員を経て、現在、北陸大学教授。日中韓3カ国を舞台に国際的な研究交流活動の架け橋の役割を果たしている。SGRA研究員。著書に『東アジア共同体に向けて――新しいアジア人意識の確立』(2005日本講演)、その他論文やコラム多数。 --------------------------------- 【2】第5回ふくしまスタディツアーへのお誘い(最終案内) 関口グローバル研究会(SGRA)では2012年から毎年、福島第一原発事故の被災地である福島県飯舘村でのスタディツアーを行ってきました。その体験や考察をもとにしてSGRAワークショップ、SGRAフォーラム、SGRAカフェなど、さまざまな催しを展開してきました。今年は初夏に第5回目の「SGRAふくしまスタディツアー」を行います。参加ご希望の方は、SGRA事務局へご連絡ください。 第5回ふくしまスタディツアー ◆「帰還に挑む:何ができるのか、何を目指すのか」 日 程:2016年5月13日(金)、14日(土)、15日(日) 人 数:10人程度 宿 泊:「ふくしま再生の会-霊山(りょうぜん)センター」 参加費:一般参加者は新幹線往復費用+1万2千円     (ラクーン会会員には補助あり) 申込み締切:2016年4月30日(土) 申込み・問合せ:SGRA事務局 角田 E-mail: tsunodaaisf@gmail.com Tel: 03-3943-7612 【3】第6回日台アジア未来フォーラムへのお誘い(再送) ☆文藻外語大学日本語学科から標記フォーラムの案内状が届きましたので転送します。 【一般参加申込み開始】 ◆「東アジアにおける知の交流―越境・記憶・共生―」国際シンポジュウム このたび、「東アジアにおける知の交流―越境・記憶・共生―」国際シンポジュウムは、日本公益財団法人渥美国際交流財団、文藻外語大学日本語学科、台湾大学日本語文学学科、台湾大学日本研究センターの共同主催により、2016年5月21日(土)に、文藻外語大学の至善楼15階國璽會議廳にて開催いたします。奮ってご参加いただきますようご案内申し上げます。 申込みHP:http://c025.wzu.edu.tw/front/bin/form.phtml?Nbr=60 申込み締切:2016/5/6(金)まで ※但し、定員【70名】に達し次第、受付を終了させていただきます。 また、講演者、パネリストや論文発表者に、同伴者がいらっしゃる場合も、上記一般参加申し込みHPへのご記入をお願い申し上げます。一般参加者の食事の費用は自己負担となります。興味のある方に、ぜひお知らせくださいませ。 なお、本国際シンポジュウムに関する情報は、随時文藻外語大学日本語学科のホームページにてお知らせいたしますので、よろしくご確認の程、お願い申しあげます。 http://c025.wzu.edu.tw/front/bin/ptdetail.phtml?Part=hotnews101&Rcg=17 文藻外語大学日本語学科 第六回日台アジア未来フォーラム執行委員会 ************************************************** ★☆★SGRAカレンダー ◇第5回SGRAふくしまスタディツアー(2016年5月13~15日) 「帰還に挑む:何ができるのか、何を目指すのか」<参加者募集中> http://www.aisf.or.jp/sgra/active/schedule/2016/6409/ ◇第6回日台アジア未来フォーラム(2016年5月21日高雄) 「東アジアにおける知の交流―越境・記憶・共生―」<参加者募集中> http://www.aisf.or.jp/sgra/combination/taiwan/2016/6461/ ◇第3回アジア未来会議「環境と共生」<参加者募集中> (2016年9月29日~10月3日、北九州市) http://www.aisf.or.jp/AFC/2016/ <発表論文(要旨)の募集は締め切りました。参加登録受付中> ☆アジア未来会議は、日本で学んだ人や日本に関心がある人が集い、アジアの未来について語る<場>を提供します。 ●「SGRAかわらばん」は、SGRAフォーラム等のお知らせと、世界各地からのSGRA会員のエッセイを、毎週木曜日に電子メールで配信しています。どなたにも無料でご購読いただけますので、是非お友達にもご紹介ください。 ●登録および配信解除は下記リンクからお願いします。 http://www.aisf.or.jp/mailmaga/entry/mailing_form/ ●エッセイの転載は歓迎ですが、ご一報いただければ幸いです。 ●配信されたエッセイへのご質問やご意見は、SGRA事務局にお送りください。事務局より著者へ転送します。 ●皆様のエッセイを募集しています。SGRA事務局へご連絡ください。 ●SGRAエッセイやSGRAレポートのバックナンバーはSGRAホームページでご覧いただけます。 http://www.aisf.or.jp/sgra/date/2016/?cat=11 関口グローバル研究会(SGRA:セグラ)事務局 〒112-0014 東京都文京区関口3-5-8 渥美国際交流財団事務局内 電話:03-3943-7612 FAX:03-3943-1512 Email:sgra-office@aisf.or.jp Homepage:http://www.aisf.or.jp/sgra/ **************************************************
  • SGRA Cafe #9 Report

    ************************************************************************** SGRAかわらばん616号(2016年4月21日) 【1】ヴィラーグ「第9回SGRAカフェ『難民を助ける:民と官を経験して』報告」 【2】第5回ふくしまスタディツアーへのお誘い(5月13~15日飯舘村)(再送)    「帰還に挑む:何ができるのか、何を目指すのか」 【3】第6回日台アジア未来フォーラムへのお誘い(5月21日高雄)(再送)    「東アジアにおける知の交流:越境・記憶・共生」 ************************************************************************** 【1】ヴィラーグ・ヴィクトル「第9回SGRAカフェ『難民を助ける―民と官を経験して』報告」 渥美国際交流財団関口グローバル研究会では、2016年4月2日(土)14時半より17時過ぎまで第9回SGRAカフェを開催しました。今回のテーマは『難民を助ける―民と官を経験して』で、講師に柳瀬房子様をお迎えしました。 柳瀬様は、今回のテーマの通り、難民支援の「民」と「官」両方の立場を経験してこられました。1979年にインドシナ難民の支援を目的として発足した「難民を助ける会」に設立準備から携わり、現在に至るまでの長年の民間活動に加え、近年は法務省難民審査参与として日本における難民認定行政にも携わっておられます。活動歴は37年にも渡り、難民を助ける会では専務理事、事務局長、理事長を経験され、現在は、認定NPO法人格を得ている同会の会長を務めていらっしゃいます。1992年には、日本に住んでいる難民等の援助を行う国内の活動を担う社会福祉法人さぽうと21を立ち上げました。1990年代中頃に、対人地雷廃絶キャンペーンの一環として、募金を目的として執筆された絵本『地雷ではなく花を下さい』はベストセラーとなり、外務大臣表彰や日本絵本読者賞を受賞しました。今日でも、難民支援や地雷廃絶の分野において国内外で活動を続けておられます。 短い時間でしたが、ご講演では1979年に始まった活動が、現在に至るまでどのように展開されてきたかについて、設立当初と今の時代とを比較しながら紹介していただきました。例えば、インドシナ危機が発生した当時は、多くの日本の若者が直接支援のために現地に行きたいという風潮でしたが、30年以上たった現在は、シリア危機の解決に向けて日本から自ら出向こうという人は少なくなっています。また、国内活動においても、当時の民間セクターには、日本が国連難民条約を批准するように圧力をかけるほどの活気があったそうです。その反面、設立当初、IT化や口座振込がまだ進んでいない時代における市民活動の実態、とりわけ非常に手間暇のかかる電話や電報、手紙による通信方法、そして大量の現金書留による募金の描写がとても印象的でした。 最近の情報として、日本の難民受け入れの動向と、シリア内戦により大量に発生している難民及び避難民を助けるための取り組みについても教えていただきました。参加者は、日本で行われている難民認定の丁寧なプロセスにおいて使用されている、人をはじめとした様々な資源の多さと、本制度の限界・問題点についても説明を受けることができました。 また、シリア問題を受けて、「難民を助ける会」がトルコ国境で進めている取り組みについてもお話を聞けました。その中で、団体の英語名(Association_for_Aid_and_Relief,_Japan、略してAAR_Japan)に「refugee(難民)」という語が含まれていない理由を、支援対象地域の政府との政治的な問題を回避するための配慮と説明していただいた時は、「目から鱗」でした(「我が国には難民問題なんて発生していない」という政府のスタンスへの事前対策です)。 質疑応答の中で、海外活動については、例えば現地派遣スタッフの安全管理及びそれに欠かせない教育・研修、他の国際及び現地NGOとの連携のとり方に関する参加者の疑問に対して丁寧に答えていただきました。また、国内の難民受け入れについては、そもそも難民と移民の違い、実際に迫害を受けてきた難民と難民性の低い庇護希望者(日本でいう難民認定申請者)の見分け方、更に言語教育などを含む経済的な自立に向けた社会的な統合の問題についても話し合いました。 今回のカフェを通して、国内の文化的なマイノリティを対象としているソーシャルワークに関心をもつ報告者にとっては、特に次の3点が参考になり、考えさせられました。1)世論に膨大な影響を及ぼすマスコミとの付き合い方、つまり「難民」に対してどのような社会的なイメージを、どのように作り、またどうすれば啓発活動を通じて全体的な意識の向上を目指せるか。2)難民を「可哀そうな」弱者として見ない、即ち既にもっている学歴などの人的資本を最大限に活かすための自立支援とは何か。3)他の社会的な課題と同様に、難民の受け入れと社会的な統合において、なぜ「官」ではなく、「民」が主導権をとった方が望ましいのか、そしてどのようにすればそれができるか。 非常に有意義な2時間半でした。 当日の写真は下記よりご覧ください。 http://www.aisf.or.jp/sgra/active/photo-gallery/2016/6571/ <ヴィラーグ・ヴィクトル Virag_Viktor> 2003年文部科学省学部留学生として来日。東京外国語大学にて日本語学習を経て、2008年東京大学文学部行動文科学科社会学専修課程卒業(文学学士[社会学])。2010年日本社会事業大学大学院社会福祉学研究科前期課程卒業(社会福祉学修士)。同大学社会事業研究所研究員、東京外国語大学多言語・多文化教育研究センター・フェロー、日本学術振興会特別研究員を経験。2013年度渥美奨学生。2016年日本社会事業大学大学院社会福祉学研究科後期課程卒業(社会福祉学博士)。上智福祉専門学校、昭和女子大学、法政大学、上智大学、首都大学東京非常勤講師。日本社会福祉教育学校連盟事務局国際担当。国際ソーシャルワーカー連盟アジア太平洋地域会長補佐(社会福祉専門職団体[日本社会福祉士会]内)。主要な専門分野は現代日本社会における文化等の多様性に対応したソーシャルワーク実践のための理論及びその教育。 【2】第5回ふくしまスタディツアーへのお誘い(再送) 関口グローバル研究会(SGRA)では2012年から毎年、福島第一原発事故の被災地である福島県飯舘村でのスタディツアーを行ってきました。その体験や考察をもとにしてSGRAワークショップ、SGRAフォーラム、SGRAカフェなど、さまざまな催しを展開してきました。今年は初夏に第5回目の「SGRAふくしまスタディツアー」を行います。参加ご希望の方は、SGRA事務局へご連絡ください。 第5回ふくしまスタディツアー ◆「帰還に挑む:何ができるのか、何を目指すのか」 日 程:2016年5月13日(金)、14日(土)、15日(日) 人 数:10人程度 宿 泊:ふくしま再生の会-霊山(りょうぜん)センター 参加費:一般参加者は新幹線往復費用+1万2千円     (ラクーン会会員には補助あり) 申込み締切:2016年4月30日(土) 申込み・問合せ:SGRA事務局 角田 E-mail: tsunodaaisf@gmail.com Tel: 03-3943-7612 【3】第6回日台アジア未来フォーラムへのお誘い(再送) 下記の通り第6回日台アジア未来フォーラムを開催します。参加ご希望の方は、事前にお名前・ご所属・緊急連絡先をSGRA事務局宛ご連絡ください。 第6回日台アジア未来フォーラム ◆「東アジアにおける知の交流:越境・記憶・共生」 主催:公益財団法人渥美国際交流財団、文藻外語大学日本語学科、台湾大学日本語文学学科、台湾大学日本研究センター 開催日:2016年5月21日(土)午前9時~午後5時 会場:文藻外語大学(台湾高雄市) 國璽会議ホール/至善楼会議室  お申込み・問合せ:SGRA事務局 電話:03-3943-7612 Email:sgra-office@aisf.or.jp 〇フォーラムの趣旨: 帝国主義と植民地主義の下で進められた東アジアにおける近代化の流れは、それまでの中国を中心とした朝貢システムを崩壊させ、国民国家を中心とした国際関係を東アジアにおいて成立させてきた。西欧的国家モデルをいち早く志向して近代国家の成立に成功した日本は、20世紀の東アジアにおける知の交流を語る際に常に重要な役割を果たしてきた。 しかし、近年のグローバル化の急速な進展によって、国民国家制度の恣意性が明らかになり、また様々な分野の活動にみられる多くの越境者たちの存在や、異なる共同体における記憶の構築、多文化主義に見られる共生の実践など、多種多様な交流の形態はこれまでのような国家単位における知の交流の形を大きく変えてきている。今日においてこうした議論は大変有意義であると思われる。本シンポジウムでは、こうした東アジアにおける知の交流の変容を、参加者たちの多様な立場とアプローチによって読み解いていきたいと考えている。 〇プログラム 【開会式】周守民(文藻外語大学校長)、今西淳子(渥美財団常務理事) 【基調講演】 基調講演1:西成彦(立命館大学教授)「元日本兵の帰郷」 基調講演2:東山彰良(作家)「台湾で生まれ、日本で書く」 【研究フォーラム】 テーマ:「越境・記憶・共生に向ける知の交流」 パネリスト:西成彦(立命館大学教授)、土屋勝彦(名古屋学院大学教授)、フェイ・阮・クリーマン(コロラド大学教授)、呉光輝(廈門大學日語系主任) 【論文発表】午後は40本の論文発表と、8本の実務報告 プログラムの詳細はは下記リンクよりご覧ください。 http://www.aisf.or.jp/sgra/wp-content/uploads/2016/03/TaiwanProgram_2016.pdf 文藻外語大学日本語文系によるホームページは下記リンクよりご覧ください。 http://project.wzu.edu.tw/ntamirai/index.html 〇日台アジア未来フォーラムとは: 第1回(2011年)の「国際日本学研究の最前線に向けて:流行・ことば・物語の力」では「哈日族」現象に代表される日本の流行文化について議論した。第2回(2012年)の「東アジア企業法制の現状とグローバル化の影響」では法律的な視点から議論を行った。第3回(2013年)の「近代日本政治思想の展開と東アジアのナショナリズム」では、近代日本政治思想が植民地において受容、変容されていた情況を検討した。第4回(2014年)は「東アジアにおけるトランスナショナルな文化の伝播・交流―文学・思想・言語」をテーマに、メディアが国境を越えていく現象について議論を深めた。第5回(2015年)の「日本研究から見た日台交流120年」では、日台交流について回顧及び今後の方向性を示すことが出来た。今回のシンポジウム「東アジアにおける知の交流:越境、記憶、共生」の開催に至る。 ************************************************** ★☆★SGRAカレンダー ◇第5回SGRAふくしまスタディツアー(2016年5月13~15日) 「帰還に挑む:何ができるのか、何を目指すのか」<参加者募集中> http://www.aisf.or.jp/sgra/active/schedule/2016/6409/ ◇第6回日台アジア未来フォーラム(2016年5月21日高雄) 「東アジアにおける知の交流―越境・記憶・共生―」<参加者募集中> http://www.aisf.or.jp/sgra/combination/taiwan/2016/6461/ ◇第3回アジア未来会議「環境と共生」<参加者募集中> (2016年9月29日~10月3日、北九州市) http://www.aisf.or.jp/AFC/2016/ <発表論文(要旨)の募集は締め切りました。参加登録受付中> ☆アジア未来会議は、日本で学んだ人や日本に関心がある人が集い、アジアの未来について語る<場>を提供します。 ●「SGRAかわらばん」は、SGRAフォーラム等のお知らせと、世界各地からのSGRA会員のエッセイを、毎週木曜日に電子メールで配信しています。どなたにも無料でご購読いただけますので、是非お友達にもご紹介ください。 ●登録および配信解除は下記リンクからお願いします。 http://www.aisf.or.jp/mailmaga/entry/mailing_form/ ●エッセイの転載は歓迎ですが、ご一報いただければ幸いです。 ●配信されたエッセイへのご質問やご意見は、SGRA事務局にお送りください。事務局より著者へ転送します。 ●皆様のエッセイを募集しています。SGRA事務局へご連絡ください。 ●SGRAエッセイやSGRAレポートのバックナンバーはSGRAホームページでご覧いただけます。 http://www.aisf.or.jp/sgra/date/2016/?cat=11 関口グローバル研究会(SGRA:セグラ)事務局 〒112-0014 東京都文京区関口3-5-8 渥美国際交流財団事務局内 電話:03-3943-7612 FAX:03-3943-1512 Email:sgra-office@aisf.or.jp Homepage:http://www.aisf.or.jp/sgra/ **************************************************
  • Kim_Yusung “What is Asia?”

    ******************************************************************************* SGRAかわらばん615号(2016年4月14日) 【1】エッセイ:金流星「アジアとは何か?」 【2】新刊紹介:李軍「日中漢字文化をいかした漢字・語彙指導法:「覚える」から「考える」へ」 【3】新刊紹介:張桂娥「夢野久作童話研究:物語の中の「仕掛け」をよむ」 ******************************************************************************* 【1】SGRAエッセイ#488 ◆金流星「アジアとは何か?」 国際的なサービスを提供している企業のウェブサイト(例えばマイクロソフトやヤフーなど)で会員登録をすると、度々国籍を聞かれる。大体は、プルダウンメニュー(押すと選択肢のリストが出るメニュー)をクリックして、長い国名リストが下に広がり、その中から一つ選ぶ形式だ。インターネットを使っている人ならだれもが一度は経験したことがあるだろう。 私の場合は、国の名前が、「Republic_of_Korea」、「S._Korea」、「Korea」など(時には、漢字だったり、ハングルだったり)と何通りもの表現がある。スクロールし、リストの最後に着いても自分の国の名前を見つけられない場合があるが、すると「どこで見逃したんだろう?」と、ちょっと気を配りながらまた探し始める。私にとって国選びは嫌いな項目なのだ。すべてを名前順にするのではなく、まず一度、地域ごとに分類してから表示するウェブも少なくない。幸い、こんな親切な(?)ウェブに遭遇するとちょっぴり嬉しい。 ところが、私の国が属している「アジアのリスト」には、どう考えても「アジアのイメージがない国々」があるのに気づく。主に西アジア(中東)や中央アジアだ。失礼な発言だったかもしれないので、ここでまず「アジアとして認めない」などの意図はないことを断わっておこう。 「一体アジアってなんだろう?」「国選びの空欄」埋めから素朴な疑問が湧いた。皆さんもどこかで「アジア」という文字に接したときに、このような経験があるのではないだろうか?きっと「アジア人」なら一度は思ったはずだ。そして、多くの人にとっては、各自が持っているアジアのイメージは、実際の概念(西アジアから東アジアにいたる幅広い概念)と一致しないのではなかろうか? こう言える理由を一つ上げてみよう。海外旅行会社のウェブで、海外旅行の航空券を選ぶ時を思い出してみよう。旅行会社のウェブのほとんどは、国々をグループごとに分類している。しかし、前述のウェブサイトの加入時の国別分類システムとは少し異なる。 一般的に、アジアの国々は、一つの大きなアジアグループに一緒に入っていない。日本のサイトの場合は、「アジア」という分類の中には、東アジア、東南アジア、南アジアのみであり、西アジアという用語はなく、中東として別に分類されている。韓国の旅行会社でも大体同じだ。旅行会社は利益を求める企業であることを考慮すると、客となる多くの一般人のイメージに合うような、より選びやすい分類システムを採用していると考えてもいいだろう。間接的ではあるが、一般の人にとっては、このような概念のミスマッチがあることは否定できないだろう。中国は国の名前がそのまま、別表記されているが、もちろん「中国はアジアではない」とだれも思っていない。ただ、中国への旅行客が多いことと中国国内の空港も多いので、あくまで便宜上の表現である。 では、一体、本当の「アジア」はなんだろう?「アジア」という言葉は、「東」を意味する「アス(asu)」とラテン語の接尾語「イア(ia)」がくっついてできたといわれている。ここでいう「東」とは、地中海の東、ヨーロッパの東のことだ。この説明のままでは、広すぎて、共同体を表す表現としてはあまり意味がないようにも見える。そもそも、文化的、人種的、民族的にも異なる「アジア」を、「非アジア」と区別するような共通項はあるのだろうか? 最近、知人にこんな話を持ち込んだら興味深い意見を聞くことができたので紹介したい。アジアは単純に「ヨーロッパの東」を指すのではなく、「非ヨーロッパ」の象徴ではなかったのかという意見だった。 つまり、アジアという言葉が広く使われるようになったころは、世の中はヨーロッパが主導する時代であった。アジアは、まだ経済力や技術力などの近代を支える力の少ない国、言い換えるならば、自分たちでない国(非ヨーロッパ)の意味があるのではないかということだ。 2006年に、スウェーデンのハンス・ロスリン教授は、いまでは最も有名な公開カンファレンス《TED》で、「自国の子どもたちを対象にした調査から、子どもたちは、世の中をWe(私たち)and_Them(あなたたち)で分類して、それぞれWestern_World(世界の西側/西洋)とThird_World(第三国)として認識している」と発表した。この事例を参考にすると、アジアという言葉には、「非先進国」という意味が含まれていると考えても極端な飛躍ではないかもしれない。 いままでは、ただ少し不思議な言葉だとしか思っていなかった「アジア」。調べるうちに、その不思議さを周りの知人の多くも感じていることが分かり、私たちはアジアという「言葉」自体に囚われていたのではと思うようになった。アジアという言葉は、大雑把な地理的な区分で始まったかもしれない、あるいはあまりよくわからない東の国々を指す言葉だったかもしれない。もしかしたら、発展途上国に対する優越感を表す言葉であったかもしれない。どれにしろ、それは世界がお互いをあまり知らなかった時代の産物である。ロスリン教授は、前述の事例で、先進国においても、変化する世界の事情を的確に教育に反映できていないことや、人々の認識が近代的な発想にとどまっていると指摘した。ロスリン教授の発表から10年後の今、私たちも同様に、今の世界には合わなくなったアジアという服を、未だに着ているのではないだろうか? アジアは、文化や民族など多様性に富んでいる上に、アジアの国それぞれ様々な形で発展・変化してきた。時代の変化とともに共同体の概念も現状に合わせ、そして、有効に機能するように変えるべきかもしれない。グローバル化が進むと同時にナショナリズムが台頭する中、共同体という概念は常に揺られている。アジアという言葉の枠組みにとらわれず、私たちの未来に相応しい共同体の再定義が必要な時だと思う。 <金流星(キム・ユソン)Kim_Yusung> 日韓政府の共同事業「日韓共同理工系学部留学生制度」により2001年10月に来日。筑波大学で生物学を学び、東京工業大学大学院で、生体分子の調節機構を研究し修士号および博士号を取得(2011年)。韓国のRegeron,_Inc.で専門研究要員として軍服務すると同時に、生体機能分子を利用した医薬品・化粧品原料の開発を率いた。2014年からROAD_International(株)に移り、中国と日本に住みながら、海外企業向けの日本産業研修を提供している。現在Regeron,_Inc.副所長、ROAD_International(株)管理本部長。 【2】新刊紹介 SGRA会員の李軍さんよりご著書を寄贈いただきましたのでご紹介します。 ◆李軍「日中漢字文化をいかした漢字・語彙指導法:「覚える」から「考える」へ」 携帯電話やパソコンなどの普及に伴って、漢字を手書きする機会が減っている今日、「漢字を書けない」「漢字やことばを考えない」生徒が増えている。にもかかわらず、教育現場では依然として漢字の読み書き指導に重点を置き、ドリル的な漢字指導や字形中心の指導が主流を占めている。ドリル的な漢字練習によって漢字に苦手意識をもつ生徒が多く生み出され、漢字嫌いや漢字離れに拍車をかけている。生徒に漢字やことばの面白さに気づかせるにはどうすればよいか。日中漢字文化の融合・発展過程で生じた様々な要素を生かし、生徒に漢字・語彙に興味・関心を喚起させるための6つの指導法を提案する。 著者:李 軍(り・じゅん) 発行:早稲田大学出版部 A5判_408ページ 本体価格:5,000円+税 2016年3月10日発売 ISBN:978-4-657-16703-3 詳細は下記リンクをご覧ください。 http://www.waseda-up.co.jp/newpub/post-707.html 【3】新刊紹介 SGRA会員の張桂娥さんよりご著書を寄贈いただきましたのでご紹介します。 ◆張桂娥「夢野久作童話研究:物語の中の「仕掛け」をよむ」 異色な作家として、独自の文学世界を構築した夢野久作は、三大奇書「ドグラ・マグラ」と称される代表作のほか、書下ろし童話『白髪小僧』をはじめ、百篇を超えた童話を世に送りだした。≪「北」の賢治、「南」の久作≫と言われて久しい。未だに日本児童文学史的位置付けが困難な久作童話を、いま一度、先入観無しに見直すと、プレ夢野が織りなす久作童話ランドの本質・童話作家としてのモラトリアム性を浮き上がらせることができよう。珠玉作品に仕掛けられた物語装置を読み解く著者の試みは、童話作家夢野久作の立ち位置を再定義するためのはじめの一歩である。 著者:張桂娥 発行:致良出版社有限公司(台北市) A5判_184ページ 価格:380元(台湾ドル) 2015年7月発行 ISBN:978-957-786-839-8 ************************************************** ★☆★SGRAカレンダー ◇第5回SGRAふくしまスタディツアー(2016年5月13~15日) 「帰還に挑む:何ができるのか、何を目指すのか」<参加者募集中> http://www.aisf.or.jp/sgra/active/schedule/2016/6409/ ◇第6回日台アジア未来フォーラム(2016年5月21日高雄) 「東アジアにおける知の交流―越境・記憶・共生―」<参加者募集中> http://www.aisf.or.jp/sgra/combination/taiwan/2015/4439/ ◇第3回アジア未来会議「環境と共生」<参加者募集中> (2016年9月29日~10月3日、北九州市) http://www.aisf.or.jp/AFC/2016/ <発表論文(要旨)の募集は締め切りました。参加登録受付中> ☆アジア未来会議は、日本で学んだ人や日本に関心がある人が集い、アジアの未来について語る<場>を提供します。 ●「SGRAかわらばん」は、SGRAフォーラム等のお知らせと、世界各地からのSGRA会員のエッセイを、毎週木曜日に電子メールで配信しています。どなたにも無料でご購読いただけますので、是非お友達にもご紹介ください。 ●登録および配信解除は下記リンクからお願いします。 http://www.aisf.or.jp/mailmaga/entry/mailing_form/ ●エッセイの転載は歓迎ですが、ご一報いただければ幸いです。 ●配信されたエッセイへのご質問やご意見は、SGRA事務局にお送りください。事務局より著者へ転送します。 ●皆様のエッセイを募集しています。SGRA事務局へご連絡ください。 ●SGRAエッセイやSGRAレポートのバックナンバーはSGRAホームページでご覧いただけます。 http://www.aisf.or.jp/sgra/date/2015/?cat=11 関口グローバル研究会(SGRA:セグラ)事務局 〒112-0014 東京都文京区関口3-5-8 渥美国際交流財団事務局内 電話:03-3943-7612 FAX:03-3943-1512 Email:sgra-office@aisf.or.jp Homepage:http://www.aisf.or.jp/sgra/ **************************************************
  • Xie Zhihai “Thinking about Japan-China Relation in Shanghai”

    ************************************************************************** SGRAかわらばん614号(2016年4月7日) 【1】エッセイ:謝志海「上海で思う日中関係」 【2】催事紹介:A.リオ「ミネアポリス美術館の日本美術コレクション」(4月18日東京) 【3】新刊紹介:洪ユンシン「沖縄戦場の記億と『慰安所』」 【4】新刊紹介:ガンバガナ「日本の対内モンゴル政策の研究」         -内モンゴル自治運動と日本外交1933~1945ー ************************************************************************** 【1】SGRAエッセイ#487 ◆謝志海「上海で思う日中関係」 私は中国人で現在は日本在住。研究は日中関係、米中関係などの国際関係。なので、なるべく中国を自分の目で見ておきたいと思っているが、日々の仕事に追われ、日本を出るチャンスは多いとは言えない。先日1年ぶりに仕事で中国に行く機会があった。場所は上海。相変わらずの国際都市。行くたびに高層ビルが増え、地下鉄はさらに延びている。今回、短い滞在の上、慌ただしいスケジュールであったが、日本では得られない中国の研究リソースを得た。 日中関係は2012年に日本政府が尖閣諸島(中国では釣魚島)を国有化することによって劇的に悪化した。以来、日中関係は大きくは変わっていない。中国人旅行客がこれ程日本に訪れていても、日本人と中国人の間には相変わらず距離がある。中国語を学びたいという日本人も減少の一途をたどっている。 ところが、ひとたび上海に来てみれば、日本企業の出店の多いこと!どのデパート、ショッピングモールに行っても、必ず一つは日本のチェーン店がお店を出している。日本企業は日中関係の悪化などどこ吹く風で、果敢に中国でビジネスを展開しているではないか。日本のファストファッションの紙袋を手にした中国人を地下鉄やいたる所で目にする。 昼休みの時間帯には、デパートの地下にあるフードコートの日本のうどんチェーン店に長蛇の列ができている。ここは日本かと錯覚してしまう。中国人、少なくとも上海の中国人には日本の製品、衣料品、飲食店は受け入れられている。中国に行ったことが無い日本人には想像もつかない光景ではなかろうか。日本人の中国に対するイメージは今でも、中国で日本のお店が中国人によって破壊された時期から更新されていない。 最近の日本のメディアが中国人について報道するのは、決まって「爆買い」。中国人が今、日本をどう思っているかまで掘り下げてはいない。 日本人が上海に旅行に行ったとしたら、街中に点在する、日本の見慣れたお店や企業の看板に安心感を抱くことが出来るのではないだろうか。しかし私は上海で観光客らしき日本人は見かけなかった。レストランで偶然隣に居合わせた日本人たちは、流暢に中国語を操り、私よりもそのレストランに慣れていた。上海に住んでいるのだろう。中国の生活に馴染んでいる日本人もいる。これも日本にいる日本人にはあまり知られていないのではないだろうか。 日本人に今の中国に行って見てもらいたい。日本企業は外交や政治的緊張を跳ね除けて、中国でビジネスを展開している。中国に来て、日本企業のたくましさを見れば、改めて自分の国を誇りに思えるのではないか。そう思うべきだ。 中国に進出しているのは日本企業だけではない、欧米や韓国の企業も中国にしっかり根を張ってビジネスをしている。上海の溢れんばかりの経済の活気を若いうちに目の当たりにすれば、日本の若者も中国語や英語等外国語を学ぶ必要性を感じるかもしれないと私は感じた。問題は日本人の中国への観光客が減っていることなのだ。この点については日本と中国の双方から解決しなければならない。 上海で思ったことは、中国と日本は関係を悪化させている場合ではない。互いの良い部分をもっと認め合えたら良いということ。春節が終わっても、東京にはまだ中国人観光客がいる。日本人ももっと中国に行って、今の中国を見て欲しい。そして私は自分にも言い聞かせる、中国について研究している限り、中国に足を運び自分の肌で中国を感じよう。今回の中国出張で、日中関係には回復の望みがあると思えた。日本と中国の心の距離が縮まることを願う。 <謝志海(しゃ・しかい)Xie Zhihai> 共愛学園前橋国際大学専任講師。北京大学と早稲田大学のダブル・ディグリープログラムで2007年10月来日。2010年9月に早稲田大学大学院アジア太平洋研究科博士後期課程単位取得退学、2011年7月に北京大学の博士号(国際関係論)取得。日本国際交流基金研究フェロー、アジア開発銀行研究所リサーチ・アソシエイトを経て、2013年4月より現職。ジャパンタイムズ、朝日新聞AJWフォーラムにも論説が掲載されている。 【2】催事紹介 SGRA会員のデール・ソンヤさんより、下記の講演会のお知らせをいただきましたので紹介します。 2016年一橋大学英語の日本研究レクチャーシリーズ Hitotsubashi University Japanese Studies in English Lecture Series 2016 ◆アーロン・リオ(ミネアポリス美術館学芸員、SGRA会員)  Aaron_Rio(Minneapolis_Institute_of_Art,_SGRA_Member) 「米中西部に世界有数の日本美術コレクションを創る:100年を迎えるミネアポリス美術館」 Building a World Class Collection of Japanese Art in the American Midwest: The Minneapolis Institute of Art at 100 日時:2016年4月18日(月)17:30~19:00 場所:一橋大学東キャンパス第3研究館 http://www.hit-u.ac.jp/eng/about/direction/guide/campus/e-campus/ 言語:英語 詳細は下記リンクをご覧ください。 http://www.soc.hit-u.ac.jp/info/pub/index.cgi?id=417 【3】新刊紹介 SGRA会員の洪ユンシンさんよりご著書を寄贈いただきましたのでご紹介します。 ◆洪ユンシン「沖縄戦場の記億と『慰安所』」 沖縄の130カ所の「慰安所」、住民は何を見たのか 沖縄諸島・大東諸島・先島諸島に日本軍が設置した「慰安所」の成立から解体まで 著者:洪ユンシン 発行:インパクト出版会 ISBN:978-4-7554-0259-3 2016年2月25日刊 定価3000円+税 詳細は下記リンクをご覧ください。 http://www.jca.apc.org/~impact/cgi-bin/book_list.cgi?mode=page&key=okinawasenjo 【4】新刊紹介 SGRA会員のガンバガナさんよりご著書を寄贈いただきましたのでご紹介します。 ◆ガンバガナ「日本の対内モンゴル政策の研究:内モンゴル自治運動と日本外交1933~1945」 本書では、日露戦争後の東北アジア地域における日露の勢力争いの中で生まれたいわゆる「満蒙問題」が、1911年の外モンゴルの事実上の独立と1932年の「満洲国」の成立により、どのようにして「蒙古問題」として内モンゴルに移行し、さらにそれが、どのようにして史上最大の激動の時代20世紀前半の国際社会のダイナミックな変動の中に組み込まれていったのかを詳述している。1930年代に起きた内モンゴル自治運動とそれに対する日本の外交政策に焦点をあてながら検討し、それによって、当時の国際社会における内モンゴル問題の多元的な諸相を明らかにした。 著者:ガンバガナ 発行:青山社 ISBN:978-4-88359-346-0 2016年2月22日刊 定価6944円+税 詳細は下記リンクをご覧ください。 http://web.aiu.ac.jp/community/aiupress/nihonno_tainaimongolseisakuno_kenkyuu ************************************************** ★☆★SGRAカレンダー ◇第5回SGRAふくしまスタディツアー(2016年5月13~15日) 「帰還に挑む:何ができるのか、何を目指すのか」<参加者募集中> http://www.aisf.or.jp/sgra/active/schedule/2016/6409/ ◇第6回日台アジア未来フォーラム(2016年5月21日高雄) 「東アジアにおける知の交流―越境・記憶・共生―」<参加者募集中> http://www.aisf.or.jp/sgra/combination/taiwan/2015/4439/ ◇第3回アジア未来会議「環境と共生」<参加者募集中> (2016年9月29日~10月3日、北九州市) http://www.aisf.or.jp/AFC/2016/ <発表論文(要旨)の募集は締め切りました。参加登録受付中> ☆アジア未来会議は、日本で学んだ人や日本に関心がある人が集い、アジアの未来について語る<場>を提供します。 ●「SGRAかわらばん」は、SGRAフォーラム等のお知らせと、世界各地からのSGRA会員のエッセイを、毎週木曜日に電子メールで配信しています。どなたにも無料でご購読いただけますので、是非お友達にもご紹介ください。 ●登録および配信解除は下記リンクからお願いします。 http://www.aisf.or.jp/mailmaga/entry/mailing_form/ ●エッセイの転載は歓迎ですが、ご一報いただければ幸いです。 ●配信されたエッセイへのご質問やご意見は、SGRA事務局にお送りください。事務局より著者へ転送します。 ●皆様のエッセイを募集しています。SGRA事務局へご連絡ください。 ●SGRAエッセイやSGRAレポートのバックナンバーはSGRAホームページでご覧いただけます。 http://www.aisf.or.jp/sgra/date/2015/?cat=11 関口グローバル研究会(SGRA:セグラ)事務局 〒112-0014 東京都文京区関口3-5-8 渥美国際交流財団事務局内 電話:03-3943-7612 FAX:03-3943-1512 Email:sgra-office@aisf.or.jp Homepage:http://www.aisf.or.jp/sgra/ **************************************************
  • Virag Viktor “Do I have to go back to my home country?”

    ************************************************************************** SGRAかわらばん613号(2016年3月31日) 【1】エッセイ:ヴィクトル「先生、母国に帰らないとダメですか?」 【2】第9回SGRAカフェへのお誘い(4月2日東京)   「難民を助ける:民と官を経験して」<当日参加も受け付けます> ************************************************************************** 【1】SGRAエッセイ#486 ◆ヴィラーグ ヴィクトル「先生、母国(くに)に帰らないとダメですか?」 日本の大学は帰国を前提とした留学生受け入れから根本的に脱却しなければならない。初めて来日してから既に13年が経とうとしている。この滞日期間のほとんどを高等教育機関で過ごしてきた。しかし、留学生の卒業後の帰国を当たり前のように考える教育指導には未だに違和感が残る。様々な先入観に敏感で、開かれたはずの社会学を専攻した後、寛容さが最も求められる社会福祉学の分野に身を置いている。それにも関わらず、「帰国後どうしますか?日本で勉強したことを母国でどのように活かしますか?」と直接聞かれた経験が非常に多い。さらに、周囲の留学生に向けた同じ質問を耳にした回数を含めると、数えきれない程である。卒業後の帰国と母国への貢献は、場合によって日本の奨学金の応募要件の中にすら明記されている。帰国以外の選択肢を想定しない鈍感な接し方に、長年に渡り日常的に直面すると、自然とその心情の背景を考えることを余儀なくされてしまう。 まず、留学生の卒業後の定住化による日本の多様化を否定的に考える排他性、難しくいえば排外主義がしぶとく根付いているように感じる。2020年のオリンピックと最近の流行語に照らし合わせてみよう。あくまでも一時的な「お客さん」として「おもてなし」には全力を尽くす反面、基本的に「他者」として捉えがちである。この他者化の枠から踏み出せていない人が多い。これでは、相手はいつまでも「輪の外の人」のままである。「輪の外の人」は、日本人ではないため、またハーモニーを乱すため、複数の意味で当然「和の外の人」としてみられる。文字通りに「外人」になってしまう。要するに、対等な立場で同じ土俵に立たせてもらえないわけである。その上、文化的な多様化と治安悪化を必然的に結び付ける言説では、この「外人」があたかも「害人」であるように語られる極端な傾向まである。 しかしながら、留学生の帰国を好む風潮に影響を及ぼす潜在的な意識の方がより深刻なように思う。一言でいえば、相当数の人は悪気がなくとも優越感をもっている。即ち、「せっかく<進んでいる>日本で勉強させてもらったことを有効活用して、<遅れている>母国のために努めなさい」という暗示が背景に読み取れる。このような知識及び技術移転という海外援助や国際貢献の延長線上での留学生受け入れの位置づけは、特に非欧米圏出身者に対して強いようにみえる。人種主義に走った日本人論や、至上主義的な側面をもつナショナリズム、あるいは一元的に物事をみてしまう自民族中心主義(エスノセントリズム)のような単純なものだけではない。むしろ、植民地主義の系統も引き継いでいる先進国の新興国に対する傲慢さとパターナリズムを想起させる。アジア太平洋諸国からの学生なら、まさしく大東亜共栄圏思想を連想しかねない。 もちろん、深く考えず「留学生は帰国するもの」と決めつける人も大勢いるはずだ。ところが、このような想像力の乏しさというか、無知も、上述のような各種イデオロギーの影響を無意識のうちに受けていることを忘れてはならない。留学生の卒業後の帰国を前提とした態度の背景には根深いものが潜んでいそうである。 そして、鈍感な接し方と態度は、行動として偏見に満ちた扱い方に転じやすいことも事実である。例えば、奨学金申請時の先述した帰国要項は最も露骨な制度化された差別の現れの一つである。他に、論文執筆における研究指導の例を挙げても良い。筆者の経験からして、せっかく日本にいながらも母国の研究を勧める指導教官は、社会科学の分野では残念ながら稀ではない。日本国内では、この類の研究調査のための環境がもちろん十分に整っておらず、留学した意味が曖昧になってしまう。しかも、東アジア出身の学生なら、日本植民地ないしは占領時代の研究が好まれる傾向がある。仮に周囲の多くが望む通りに、中国や韓国の学生が母国に帰ったとしよう。論点の整理の仕方と最終的な主張のまとめ方にもよるが、日本統治時代に関する卒業論文の出身国における評価は極めて難しいところがあることはいうまでもない。日本留学中に取り組んだ研究について安心して履歴書に書けないリスクさえ伴う可能性がある。 シンプルな声かけについてあまりにも深読みして考え過ぎているかもしれない。しかし、日本に留学する学生が帰国を前提とした質問の嵐に日々耐えなければならない環境は、グローバル化時代の大学教育には相応しくなかろう。ともかく、「留学はいいが、就労や定住する者としてはあまりウェルカムではないよ」というメッセージが、意図されたものではないとしても、はっきりと発信されている。 倫理的な観点に加え、ここで考えなければならないのは日本にとっての損失である。先進国の共通課題である少子高齢化により、国際的な労働市場は既にグローバル人材のための奪い合いが始まっている。今後、国々の競争は激しくなっていく一方である。嫌でも少子高齢化の世界的な動向の先頭を走っている日本では、人材確保の課題はあらゆる分野で急務になってきている。国内就労と日本定住をより肯定的に認めるキャンパス風土の構築は、人材、いや「人」が集まる国になるために必要である。また、日本の多民族化・多文化化は、誰しも住みやすい国づくりと、誰しも生活しやすい社会づくりのための絶対条件の一つである。したがって、卒業後の進路についてもっとオープンな姿勢を意識した大学の国際化はたいへん有意義な取り組みであり、期待と責任も大きい。 ----------------------- <ヴィラーグ ヴィクトル Virag_Viktor> 2003年文部科学省学部留学生として来日。東京外国語大学にて日本語学習を経て、2008年東京大学文学部行動文科学科社会学専修課程卒業(文学学士[社会学])。2010年日本社会事業大学大学院社会福祉学研究科前期課程卒業(社会福祉学修士)。同大学社会事業研究所研究員、東京外国語大学多言語・多文化教育研究センター・フェロー、日本学術振興会特別研究員を経験。2013年度渥美奨学生。2016年日本社会事業大学大学院社会福祉学研究科後期課程卒業(社会福祉学博士)。上智福祉専門学校、昭和女子大学、法政大学、上智大学、首都大学東京非常勤講師。日本社会福祉教育学校連盟事務局国際担当。国際ソーシャルワーカー連盟アジア太平等地域会長補佐(社会福祉専門職団体[日本社会福祉士会]にて)。主要な専門分野は現代日本社会における文化等の多様性に対応したソーシャルワーク実践のための理論及びその教育。 ----------------------- 【2】第9回SGRAカフェへのお誘い(最終)<当日参加も受け付けます> SGRAでは、良き地球市民の実現をめざす(首都圏在住の)みなさんに気軽にお集まりいただき、講師のお話を伺う<場>として、SGRAカフェを開催しています。 日本においても、難民・移民問題が注目されていますが、今回は民間の立場から難民を助け、また法務省難民審査参与員としても難民問題に携わり、双方の立場を経験されている「難民を助ける会」の柳瀬房子様に、これまでのご活動や日本と難民支援の歴史、そしてこれからの難民支援についてお話しいただきます。 参加ご希望の方は、事前にSGRA事務局へお申し込みください。 第9回SGRAカフェ ◆柳瀬房子氏講演「難民を助ける:民と官を経験して」 〇日時:2016年4月2日(土)14:30~17:00    〇会場:渥美国際交流財団/鹿島新館ホール     http://www.aisf.or.jp/jp/map.php 〇会費:無料 〇申込み・問合せ:SGRA事務局 (sgra-office@aisf.or.jp)  *参加ご希望の方は、お名前、ご所属、緊急連絡先をお知らせください。 〇メッセージ: 「インドシナ難民を助ける会」として発足(相馬雪香会長)したAARJapan難民を助ける会は、37年目の活動に入りました。政治、宗教、思想に偏らず、活動を続けております。私自身、人生の一番の働き盛りの、30代、40代、50代そして今、67歳、日本の難民支援のための初めての市民団体を、けん引する役割ができたことは、本当にありがたいことと感謝の日々です。多くの方々が、この活動を支えてくださっております。音楽を楽しみながら、日本への難民支援だけでなく、国際協力活動や、東日本大震災後の支援活動などもご報告するチャリティーコンサートを100回以上開催したり、皆様からの募金がこのように生かされているということを、常に発信しながら、ご一緒に活動の輪に加わっていただければと、日々知恵を働かせています。37年間に経験した、官と民、公と私、日本人と世界の人々、難民とは、NGOとは、などを軸に、皆さんとお話ができましたら嬉しいと思います。 ************************************************** ★☆★SGRAカレンダー ◇第9回SGRAカフェ(2016年4月2日東京) 「難民を助ける~民と官を経験して~」<参加者募集中> http://www.aisf.or.jp/sgra/active/schedule/2016/6365/ ◇第5回SGRAふくしまスタディツアー(2016年5月13~15日) 「帰還に挑む:何ができるのか、何を目指すのか」<参加者募集中> http://www.aisf.or.jp/sgra/active/schedule/2016/6409/ ◇第6回日台アジア未来フォーラム(2016年5月21日高雄) 「東アジアにおける知の交流―越境・記憶・共生―」<参加者募集中> http://www.aisf.or.jp/sgra/combination/taiwan/2015/4439/ ◇第3回アジア未来会議「環境と共生」<参加者募集中> (2016年9月29日~10月3日、北九州市) http://www.aisf.or.jp/AFC/2016/ <発表論文(要旨)の募集は締め切りました。参加登録受付中> ☆アジア未来会議は、日本で学んだ人や日本に関心がある人が集い、アジアの未来について語る<場>を提供します。 ●「SGRAかわらばん」は、SGRAフォーラム等のお知らせと、世界各地からのSGRA会員のエッセイを、毎週木曜日に電子メールで配信しています。どなたにも無料でご購読いただけますので、是非お友達にもご紹介ください。 ●登録および配信解除は下記リンクからお願いします。 http://www.aisf.or.jp/mailmaga/entry/mailing_form/ ●エッセイの転載は歓迎ですが、ご一報いただければ幸いです。 ●配信されたエッセイへのご質問やご意見は、SGRA事務局にお送りください。事務局より著者へ転送します。 ●皆様のエッセイを募集しています。SGRA事務局へご連絡ください。 ●SGRAエッセイやSGRAレポートのバックナンバーはSGRAホームページでご覧いただけます。 http://www.aisf.or.jp/sgra/date/2015/?cat=11 関口グローバル研究会(SGRA:セグラ)事務局 〒112-0014 東京都文京区関口3-5-8 渥美国際交流財団事務局内 電話:03-3943-7612 FAX:03-3943-1512 Email: sgra-office@aisf.or.jp Homepage: http://www.aisf.or.jp/sgra/ **************************************************