2026年度理事長講演会とBBQ in 関口(8月例会)


汗が額を濡らす蒸し暑さのなか、涼やかな風が坂を下ってやさしく吹き抜けていた。会場なった今西常務理事のご自宅は、関口の坂を上ったところにある。7月18日(土)の午後である。

今日の例会は、渥美理事長による「鹿島の歴史と技術」に関する講演とバーベキューである。集まった私たちは、3階の部屋に通された。興味津々でついキョロキョロとしてしまったが、そこは故伊都子顧問が使われていたリビングであるとのことだった。残念ながら私自身は直接お会いする機会がなかったものの、温かなお人柄が部屋にも残っているような気がして、その場にいる私たちを包む窓からの夕光と重なった。

渥美理事長の講演は、鹿島グループの創業からの歴史、それぞれの時代の経営者の方々や関わってきた実績などに関する説明から始まった。私は趣味でよく東京駅の写真を撮っているのだが、それも鹿島建設が担ったものであった。さらに現代の鹿島建設が取り組んでいる研究技術開発や、建築現場での安全性と生産性向上のための自動化・無人化、安全かつサステナブルな社会の実現に向けた取り組みに至るまで、細やかな説明をいただき、専門外の自分も非常に興味深く拝聴した。日本から世界、そして宇宙へと広がる様々なプロジェクトは、胸が躍るようなスケールの大きさと未来への強い希望を感じさせるものだった。

その後、バーベキューに移った。すでに中庭ではプロのお二人が準備を進めており、1階に降りてきた私たちは香ばしい匂いに一気に食欲をそそられた。お二人が焼いたバーベキューは、どれも素材と仕込みへのこだわりが伝わる逸品ばかりである。牛肉は噛むほどに肉汁が溢れ、豚肉は口のなかでほろほろと甘く広がった。好物のラム肉も癖のない味わいに驚き、つい少し多めに食べてしまった。

素晴らしいケータリング料理も相まって、参加者の皆さんの交流にも花が咲いていた。同じ2026年度の奨学生の方々とはもちろん、先輩方とも様々な話をすることができた。博士論文の執筆という大仕事に立ち向かっている者同士の交流は精神的な支えになり、先輩方からの助言は研究者としての将来への不安を希望に変えてくれる。思い思いに楽しんでいる皆さんの輝く表情をカメラに収めたい気持ちと、料理を楽しみたい気持ちが重なって、私の両手は終始ふさがっていた。スイカ割りも用意され、子どもたちの歓声がにぎやかに響く、夏の幸せなひと時となった。

孤独に向き合うことの多い研究生活において、自分を温かく受け入れてくれる居場所があることは、実にありがたく、何物にも代えがたい。ここでいただいたエネルギーを励みに、また自身の課題と静かに向き合っていく。

文責:山岸哲也(2026年度奨学生)

当日の写真