2022年度奨学生8月例会報告


2022年7月15日、2021・2022年度奨学生と財団の方々が集い、8月例会「鎌倉ハイキング」が開催されました。

朝の10時にJR横須賀線「北鎌倉駅」で集合し、東慶寺参拝に向かいました。そこで事務局長の角田さんより、お寺の歴史をご説明していただきました。東慶寺は、鈴木大拙の研究の拠点であり、彼がここから日本の「禅の思想」を世界に発信していたことで有名だとお伺いしました。もう一つの特徴は、有名な哲学者と文学者、画家などのお墓が多いことです。そこで、散歩しながら文化人のお墓を探検しました。有名なお墓を見つけるのが最も上手だったのはイラン出身のザヘラさんでした。彼女は画家の前田青邨さんだけではなく、自分の研究分野の哲学者である和辻哲郎さんのお墓をみつけることに成功しました。

実は、私の出身地のウィーンも古くて豪華な墓地がたくさん残っていて、ウィーンの人はそこでよく散歩をし、有名な音楽家やハプスブルグの貴族のお墓を訪ねることが好きです。私も子供のころ、よくお父さんと墓地で散歩をしたことを思い出します。

その後、私たちはゆっくり喫茶店でお茶をしてから会席料理のお店「鉢の木」に向かいました。豪華な会席料理が用意されており、皆さんはとても美味しそうに料理を召し上がっていました。ロシア出身のマリアさんと私は動物性食品が食べられないため、何と特別な精進料理のフルコース弁当を別の専門店に注文していただきました。弁当を東京まで取りに行っていただき、とても大きい四角いリュックで届けていただきました。こんなに高級感のある丁寧に作られた食事を日本で食べたことは今までなかったかもしれません。私たちは菜食主義者であるために、どうしても選択肢が限られていて、外食が少し素朴になってしまうことが多いです。でも今回のお弁当はすごくカラフルで、味のバリエーションがとても豊かでした。特にアスパラの天ぷらと甘酸っぱいソースの野菜が好きでした。そして何といってもビーガン・サーモンですね、見た目的に完全に本物だと思えるほどでした。わざわざ用意してくださった皆さんに大感謝です。

お食事の最後には抹茶と和菓子をいただき、満腹になったお腹を手で支えながら建長寺まで歩きました。鎌倉には今までも数回ほど行っていますが、ここに来たのは初めてです。法堂の「五爪の龍」の雲龍図が特に印象的でした。説明によると、昔の中国においては龍の爪の数が階級を象徴していたそうです。そして、日本の龍は一般的に三つの爪で描かれています。「五爪の龍」は中国の皇帝のみが使用することが許されたようで、法堂の龍がとても貴重とのことです。そして見学の途中から大雨が降り始めたため、滝の中で歩いているような修行気分まで味わうことができました。

最後に、豪雨の中で鶴ケ岡八幡宮に向かい、そこで神様に挨拶をして解散しました。休憩、おしゃべり、食事タイムを挟みながらのとてもゆっくりした鎌倉ハイキングでしたが、天気のおかげでちょっとしたアドベンチャーもできて、「記憶に残る」一日となりました。

(文責:ノーラ ワイネク Nora Beryll Weinek)

当日の写真