ラクーン会 in アメリカ



フィラデルフィア市にある日本伝統建築「松風荘」の保存修復の工事が終わり、千住博画伯の滝の襖絵が奉納されることになり、日本松風荘友の会の代表として奉納式に出席した今西淳子常務理事は、アメリカ東海岸で活躍する狸たちとラクーン会を開催しました。

4月28日(土)午前11時、喬辛さん(96狸)と張紹敏さん(97狸)が、今西真帆が在籍するペンシルベニア大学まで来てくださり、アメリカの歴史を感じさせる獣医学科の建物を見学した後、フィラデルフィアで初めてのラクーン会が中華街のレストランで、開催されました。東工大で博士を取得した喬さんは、カナダに移住した後アメリカの大学に移り、現在は半導体関係の企業に勤めています。東大医学部で博士を取得した張さんは、エール大学でポスドク研究員として働いた後、今年からチョコレートで有名なハーシーのペンシルベニア州立大学付属病院に移りました(詳しくはSGRAかわらばんを参照してください)。

張さんの車で、ニューヨークへ戻り(約2時間)、ちょっと行き違いがありましたが、午後8時から許暁原さん(98狸)ご夫妻と一緒に、Shun Lee Palaceでラクーン会 in ニューヨークを開催。数年前に開催したラクーン会もこのレストランでした。コロンビア大学ゲノム研究所に勤める許さんは、ご主人も同大学の研究員、お嬢さんは同大学経済学部を卒業するところで就職活動中。もうすっかりニューヨークに落ちついた様子です。

4月30日(月)午後6時、ボストン空港に孫艶萍さん(98狸)がお友達のアルバート教授と一緒にお迎えに来てくれました。その後、ボストンの一番古い地区にある、今ボストンで評判のモロッコレストランで、ラクーン会 in ボストンを開催。王岳鵬さん(97狸)夫妻と2人の子供たちも含め、参加者は7名でした。孫さんは東大医学部に在籍中から行き来していたハーバード大学ブリッガム病院放射線科研究員で、現在は自分の研究室を任され、非常に忙しい毎日を送っているようです。タフツ大学付属のマサチューセッツ総合病院心臓病科研究員の王さんは、仕事の傍ら医師国家試験を受験し、これから研修医としての生活が始まるそうです。アメリカで医者の資格をとる決心をしたのは、タフツ大学の研究員を努める奥さんと、中学校1年生の息子さんの強い希望があったためとのこと。「この年になっての受験は本当に大変」とのことでした。

最近は、日本語を使うことがあまりないアメリカへ渡った中国人ラクーンの皆さん、でもすぐに思い出してくださって、渥美財団の懐かしい話、競争の激しいアメリカでキャリアを追求する苦労話、子供の教育問題などで話がはずみました。皆さんが、グリーンカード(永住権)や市民権(国籍)を申請中でした。皆さん、またアメリカでお会いしましょう!

そういえば、日本の大学院で博士号を取得した後、アメリカへ行くラクーン会員が減ったような気がします。アメリカでポスドクをした後日本の大学に就職した人も居ます。また、まだ実例はありませんが、中国へ戻ることも選択にはいってきたようで、日本留学後の進路はますます多様化しているようです。

文責:今西淳子



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