SGRAメールマガジン バックナンバー

Invitation to the 7th Dialogue in the National Histories of Japan, China, and Korea.

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SGRAかわらばん929号(2022年7月7日)

【1】第7回日本・中国・韓国における国史たちの対話の可能性へのお誘い(8月6日、オンライン)
「『歴史大衆化』と東アジアの歴史学」

【2】国史エッセイ紹介:韓成敏「『歴史大衆化』について話しましょう」

【3】第33回持続可能な共有型成長セミナーへのお誘い(7月18日、オンライン)
「フィリピンの建設業と直接的には非生産的な追加コスト:地方からの視点」
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【1】第69回SGRAフォーラム 第7回日本・中国・韓国における国史たちの対話へのお誘い

下記の通り第7回日本・中国・韓国における国史たちの対話の可能性をオンラインで開催いたします。参加ご希望の方は、事前に参加登録をお願いします。一般聴講者はカメラもマイクもオフのウェビナー形式で開催しますので、お気軽にご参加ください。

テーマ:「『歴史大衆化』と東アジアの歴史学」
日 時:2022年8月6 日(土)午後2時~午後5時(日本時間)
方 法: オンライン(Zoomウェビナーによる)
言 語:日中韓3言語同時通訳付き
主 催:渥美国際交流財団関口グローバル研究会(SGRA)

※参加申込(クリックして登録してください)
https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_7JhkfOH7SqyyUfLl4oCRdw

お問い合わせ:SGRA事務局([email protected] +81-(0)3-3943-7612)

■開催趣旨

新型コロナ感染症蔓延が続くなか、「国史たちの対話」ではオンラインでのシンポジウムを開催し、一定の成功を収めてきたと考える。イベントを開催する環境にはなお大きな改善が期待しづらいことを踏まえ、引き続き従来参加してきた人々のなかでの対話を深めることを重視した企画を立てた。

大きな狙いは、各国の歴史学の現状をめぐって国史研究者たちが抱えている悩みを語り合い、各国の現状についての理解を共有し、今後の対話に活かしてゆきたい、ということである。こうした悩みは多岐にわたる。今回はその中から、各国の社会情勢の変貌、さまざまなメディア、特にインターネットの急速な発達のもとで、新たな需要に応えて歴史に関係する語りが多様な形で増殖しているが、国史の専門家たちの声が歴史に関心を持つ多くの人々に届いておらず、かつ既存の歴史学がそれに対応し切れていない、という危機意識を、具体的な論題として設定したい。

共通の背景はありつつも、各国における社会の変貌のあり方により、具体的な事情は多種多様であると考えられるので、ひとまずこうした現状認識を「歴史大衆化」という言葉でくくってみた上で、各国の現状を報告して頂き、それぞれの研究者が抱えている悩みや打開策を率直に語り合う場としたい。

なお、円滑な対話を進めるため、日本語⇔中国語、日本語⇔韓国語、中国語⇔韓国語の同時通訳をつける。フォーラム終了後は講演録(SGRAレポート)を作成し、参加者によるエッセイ等をメールマガジン等で広く社会に発信する。

■プログラム
第1セッション(14:00-15:20)総合司会:李恩民(桜美林大学)
【開会の趣旨】彭浩(大阪公立大学)

【問題提起】韓成敏(世宗大学)「『歴史大衆化』について話しましょう」
https://www.aisf.or.jp/sgra/kokushi/J_Kokushi2022HanSungminEssay.pdf

【指定討論】
中国:鄭潔西(温州大学)
日本:村和明(東京大学)
韓国:沈哲基(延世大学)

第2セッション(15:30-16:45)司会:南基正(ソウル大学)
【論点整理】劉 傑(早稲田大学)
【自由討論】パネリスト(国史対話プロジェクト参加者)

第3セッション(16:45-17:00)総合司会:李恩民(桜美林大学)
【総括】三谷 博(東京大学名誉教授)
【閉会挨拶】趙 珖(高麗大学名誉教授)

※同時通訳つき

※プログラム・会議資料の詳細は、下記リンクをご参照ください。
https://www.aisf.or.jp/sgra/wp-content/uploads/2022/05/J_Kokushi7_ProjectPlan.pdf

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【2】国史対話エッセイのご紹介

6月29日に配信した国史対話メールマガジン第42号のエッセイをご紹介します。本エッセイは、8月6日(土)にオンラインで開催する「第7回国史たちの対話の可能性」問題提起文です。

◆韓成敏(世宗大学)「『歴史大衆化』について話しましょう」

今回の「国史たちの対話」で筆者が提起したいテーマは、「歴史学、歴史学者はこのままで良いのか」という危機感または問題意識の表出である。既存の歴史学、歴史学者のあり方に対する危機感が筆者一人だけのものなのか、他の方々にも共感していただけるのか、共感していただけるとすればどのような解決策を見出すことができるのかを、共に議論したい。

1) 歴史学の危機

1.時代の変化
冷戦の解体と社会の民主化の進展に伴い、これまで新しい社会の方向性を先導してきた歴史学の社会的役割は縮小していった。このため、歴史学をはじめとした人文学は方向性を見失って漂流しており、社会的な注目度も下がっている。

2.ニューメディアの登場と擬似歴史学
盲目的な愛国主義と民族主義を強調する擬似歴史学は、過度な民族感情の刺激と対立、愛国主義を煽る扇情的な歴史解釈を流布している。このような傾向は、特定のアルゴリズムを基盤としたユーチューブ(YouTube)などのニューメディアと積極的に結合し大衆の関心を拡大再生産することによって特定の歴史解釈に対し確証バイアスがかかった認識を強化させている。しかし、このような流れに対する歴史学界の対応は非常に遅く、微弱である。

3.大衆領域における「歴史消費」の活発化
大学では、学生の歴史科目に対する興味関心が低下している反面、社会的には歴史コンテンツに対する需要が増加している。全般的な経済力の向上、労働時間の短縮、定年後の生活などにより余暇時間が増大し、人文学、歴史学などについて中高年層を中心に様々な人文学関連プログラムの需要が増加している。しかし、これに対して歴史学はその需要に十分に応えていない。

続きは下記リンクからお読みください。
https://www.aisf.or.jp/sgra/kokushi/J_Kokushi2022HanSungminEssay.pdf

※SGRAでは2016年から「日本・中国・韓国における国史たちの対話の可能性」円卓会議を続けていますが、関係者によるエッセイを日本語、中国語、韓国語の3言語で同時に配信するメールマガジンを開始しました。国史メルマガは毎月1回配信しています。SGRAかわらばんとは別にお送りしますので、ご興味のある方は下記より登録してください。3言語対応ですので、中国語、韓国語の方々にもご宣伝いただけますと幸いです。

◇国史メルマガのバックナンバーおよび購読登録は下記リンクをご覧ください。
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【3】第33回持続可能な共有型成長セミナーへのお誘い

下記の通り日韓アジア未来フォーラムをオンラインにて開催いたします。参加ご希望の方は、事前に参加登録をお願いします。

テーマ:「フィリピンの建設業と直接的には非生産的な追加コスト:地方からの視点」
The Philippine Construction Industry and Directly Unproductive Extra Costs: A Regional Perspective
日時:2022年7月18日(月)9:00~12:00
方法:Zoomによる
言語:英語
主催:(公財)渥美国際交流財団関口グローバル研究会[SGRA](日本)
共催:フィリピン大学ロスバニョスの公共政策・開発大学院(UPLB_CPAf)
チラシ・参加登録:下記リンクよりお申し込みください
https://drive.google.com/file/d/1D52C3yLW1MibE94Qyk9s7NWePc1YIyoW/view

お問い合わせ:(英語のみ)SGRAフィリピン事務局
[email protected] +63-995-088-2414 Lenie_Miro

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★☆★お知らせ
◇「国史たちの対話の可能性」メールマガジン(日中韓3言語対応)
SGRAでは2016年から「日本・中国・韓国における国史たちの対話の可能性」円卓会議を続けていますが、2019年より関係者によるエッセイを日本語、中国語、韓国語の3言語で同時に配信するメールマガジンを開始しました。毎月1回配信。SGRAかわらばんとは別に配信するため、ご関心のある方は下記より登録してください。
https://kokushinewsletter.tumblr.com/

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