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[SGRA_Kawaraban] SGRA Cafe #6 “Let us learn more about Islam” Report

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SGRAかわらばん552号(2015年1月21日)

【1】第8回SGRAカフェ報告
  「アラブ・イスラムをもっと知ろう」

【2】SGRAフォーラムへのお誘い(2月7日 東京)
  「アジア経済のダイナミズム—物流を中心に」
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【1】SGRA催事報告

■ M. ジャクファル・イドルス「第6回SGRAカフェ報告」
 『アラブ・イスラムをもっと知ろう:シリア、スーダンそしてイスラム国』

近年、イスラムを中心とした中東やアラブ世界で進行した「アラブの春」という民主
化運動をきっかけに、不安定な政治的社会的な状況が生み出されたのと同時に、イス
ラムを名乗った暴力的な行為によって、イスラムに対する不当な偏見が強まり、拡大
している。その根底には、イスラム過激派の暴力的なニュースばかりが報道される一
方で、特に日本では、イスラム教やイスラム諸国に対する根本的な知識や情報や理解
をうながす「場」が乏しく、人々に多くの誤解を与えているという状況がある。

そのような背景の中で「アラブ・イスラムをもっと知ろう:シリア、スーダンそして
イスラム国を中心として」というテーマの下で、メディアには現れないイスラム教や
イスラム諸国の実情について学ぶことを目的に第6回SGRAカフェが開催された。

今回、シリア出身のダルウィッシュ・ホサム氏(Housam Darwisheh:アジア経済研究
所中東研究グループ研究員)と、スーダン出身のアブディン・モハメド・オマル氏
(Mohamed Omer Abdin:東京外国語大学特任助教)に講演をお願いした。両名とも
SGRAの会員である。

ホサム氏は「変貌するシリア危機と翻弄される人々」というタイトルの講演を行っ
た。2011年に中東地域で拡大してきた民主化要求運動をきっかけに、シリアは現在、
未曾有の危機に直面している。アサド体制と反体制派の多様なグループによる戦闘が
各地で続くなか、シリア北部で誕生した「イスラム国」が侵攻し、3年におよぶ戦闘
により、死者は20万人を超え、難民は400万人、国内避難民は1,100万人にのぼり、近
隣諸国はシリア難民の受け入れに対応できない状況にある。アメリカを中心とする有
志連合の干渉もあって、シリア危機はますます複雑な様相を呈し、日ごとに悪化する
状況から脱する道は見出せないままである。このようにシリア危機の経過と現状を紹
介した上で、壊滅的な内戦に陥った原因を、歴史的、宗教的、民族的、地政学的など
多様な側面から解説し、シリア及び近隣アラブ諸国における内戦の今後の厳しい見通
しについて語った。

アブディン氏は「なぜハルツームに春がこないか?:バシール政権の政治戦略分析を
通して」というタイトルで、異なるアプローチからスーダンにおける「アラブの春」
の影響について講演した。民主化を求めるアラブの春の運動は、長い間続いてきた独
裁体制を崩壊させる一方で、内戦を勃発させ、中央政権の弱体化など様々な結果をも
たらした。国によって、この運動がなぜこのように個別の結果をもたらしたかは、近
年の国際政治学者の大きな関心事となっている。一方では、アラブの春の影響をほぼ
受けなかった地域も存在する。アブディン氏は、中東の周辺地域に位置するスーダン
共和国を事例に、現政権が、アラブの春の同国への波及を防止するためにどのような
戦略をとってきたかを、スーダンを取り巻く内部的、外部的情勢をもとに講演した。
特に印象的だったのは、「スーダンは過去に民主化とその挫折の経験を持っているた
め、民主化に対する幻想を持っていない」との指摘だった。

2時間程の講演に続き、座談会と質疑応答が行われ、30人を超える参加者のなかから
たくさんの質問があった。「イスラム国における法の思考とその正当性はどのような
ものなのか?」「イスラム国の裁判はだれに対しての裁判であり、非イスラム教徒は
どのように扱われるのか?」「イスラム国はいったい何を目指し、今後どのように展
開すると予測されるのか?」などイスラム国に対する質問が多く、関心の高さを感じ
させられた。その他、「なぜ一般の人が巻き込まれるのか?」「どのような教えに基
づいてその行動が取られるのか?」などとイスラムの本質に迫る質問も多数あった。

限られた時間のなかで、これらの質問に対して問題を掘り下げた議論を展開すること
はできなかったが、この3時間に亘った講演と座談会で共通認識として共有すること
ができたのは「現代世界で起きているイスラム世界あるいはイスラムと関連する様々
な問題は単なる宗教的な問題ではなく、政治、経済、国際関係など様々な要素の絡み
合いの中から生じた複雑な問題」というものである。

今後とも、特に日本では、より正しく妥当な理解を得るために、SGRAカフェのような
客観的な情報発信の場が必要とされている。

当日の写真は下記リンクよりご覧ください。
http://www.aisf.or.jp/sgra/photos/

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<M. ジャクファル・イドルス  M. Jakfar Idrus>
2014年度渥美国際交流財団奨学生。インドネシア出身。ガジャマダ大学文学部日本語
学科卒業。国士舘大学大学院政治学研究科アジア地域研究専攻博士課程後期に在学
中。研究領域はインドネシアを中心にアジア地域の政治と文化。「国民国家形成にお
ける博覧会とその役割-西欧、日本、およびインドネシアを中心として?」をテーマに
博士論文執筆中。
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【2】SGRAフォーラムへのお誘い(再送)

■「アジア経済のダイナミズム—物流を中心に」

下記の通り第14回日韓アジア未来フォーラム/第48回SGRAフォーラムを開催します。
参加ご希望の方は、事前にお名前・ご所属・緊急連絡先をSGRA事務局宛ご連絡くださ
い。

日時:2015年2月7日(土)午後1時30分〜午後4時30分

会場:国立オリンピック記念青少年総合センター国際交流棟 国際会議室
http://nyc.niye.go.jp/category/access/

申込み・問合せ:SGRA事務局
電話:03-3943-7612
Email:sgra-office@aisf.or.jp

<プログラム>

【基調講演】「アジア経済のダイナミズム」
榊原英資(さかきばら えいすけ:インド経済研究所理事長・青山学院大学教授)

【報 告 1】「北東アジアの多国間地域開発と物流協力」
安 秉民(アン・ビョンミン:韓国交通研究院北韓・東北亜交通研究室長)

【報 告 2】「GMS(グレーター・メコン・サブリージョン)における物流ネットワー
クの現状と課題」
ド・マン・ホーン (桜美林大学経済・経営学系准教授)

【休  憩】 

【自由討論】
進行及び総括:金雄煕(キム・ウンヒ、仁荷大学国際通商学部教授)
討論者:上記発表者、指定討論者(渥美財団SGRA及び未来人力研究院の関連研究
者)、一般参加者

ミニ報告:「アジア・ハイウェイの現状と課題について」
  李鋼哲(リ・コウテツ、北陸大学未来創造学部教授)

*詳細は、下記リンクをご覧ください。
ちらし
http://www.aisf.or.jp/sgra/schedule/nikkan14chirashi.pdf
プログラム
http://www.aisf.or.jp/sgra/schedule/nikkan14programJ.pdf

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● SGRAカレンダー
○第14回日韓アジア未来フォーラム・第48回SGRAフォーラム
「ダイナミックなアジア経済—物流を中心に」
(2015年2月7日東京)<参加者募集中>
http://www.aisf.or.jp/sgra/active/schedule/14_2.php

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