渥美国際交流奨学財団創立15周年・SGRA創立10周年記念祝賀会報告



〜おかげさまで15周年を迎えました〜

2010年2月26日(金)小雨模様の東京の赤坂の鹿島KIビルで、渥美国際交流奨学財団創立15周年・SGRA(関口グローバル研究会)創立10周年の記念祝賀会が開催された。

5年前の祝賀会と比べて一層盛大な会であったが、多くの「狸」の渥美財団(渥美理事長や今西常務理事)に対する感謝の気持ちを十分に実現できたと思う。

狸とは渥美財団の奨学生のことで、財団設立者渥美健夫氏が生前よく狸を描いていたことに因んでラクーン会という同窓会が組織されたため、その構成員は狸(あるいはRaccoon)と呼ばれている。ラクーン会のメンバー全員はSGRAの会員であるが、SGRAは開かれたネットワークであるから、そのメンバーは狸に限らない。尚、以下の狸年齢とは、渥美奨学生になった時から現在までの年数であるが、それは同時にSGRA会員歴を意味している。

祝賀会のプログラムは以下の通り。

◎第一部(司会:于暁飛)
開会挨拶 渥美伊都子理事長
来賓祝辞 畑村洋太郎選考委員長、明石康評議員
渥美財団15年・SGRA10年の歩みと展望 今西淳子常務理事(SGRA代表)
元奨学生の近況紹介(台北・ボストン・ソウルとのインターネットライブ中継)
和太鼓演奏

◎第二部 懇親会(司会:江蘇蘇、シム・チュンキャット)

今西代表が一年前の渥美財団理事会に提出した企画書がきっかけとなり、「AISF15★SGRA10」と名づけたプロジェクトが立ち上げられた。昨年夏のSGRA軽井沢フォーラムの時に、実行委員会の結成が提案され、秋になって正式に立ちあがった。6tanuki3というメーリング・リストが作られ、オンラインで頻繁に(多い時には1日20件くらい)、オフラインでも数回、実行委員会が開催された。「6」というのは実行委員の人数である(第二部の司会者たちの言葉で、狸年齢も加えると)エリック・シッケタンツ(1歳)、王剣宏(3歳)、シム・チュンキャット(4歳)、江蘇蘇(5歳)、全振煥(9歳)、そして僕マックス・マキト(15歳)。「3」というのは実行委員会を支え
てくれたSGRAの石井慶子運営委員、嶋津忠廣運営委員長、今西代表である。

さて、実行委員のエリックは末っ子にもかかわらず、欧州梟の手配から当日のお手伝い人員募集やBGMまでたくさんの仕事をやりこなした。狸がまだ健在である筑波付近に住んでいる王は関口で行われた委員会までの長い道のりを何回も足を運んだ。バリトンの声とユーモアに溢れているシムは、委員会の財布を管理した唯一雌狸の蘇蘇と組んで、第二部の司会を務めた。財団やSGRAの良き支援者である鹿島の恩恵を受けている実行委員長の全は、今西代表と連携しながら、会場の設営準備、第一部のインターネットのライブ中継、第二部の鏡開き、ケーキやプレセントなど祝賀会の楽しいプログラムを仕切った。老狸の僕は皆に詳細な準備を任せながら、アンケート中間報
告を中心に、パワーポイントの担当者として、これからの渥美財団とSGRAの将来を考える貴重な機会となる発表を準備した。

その他に、実行委員会と今西代表の呼びかけに応じてくれた狸もたくさんいて心強かった。当日の受付や会場案内にはベック(1歳)、ホサム(1歳)孫貞阿(1歳)、金英順(1歳)、梁明玉(6歳)、張桂娥(7歳)、マリア エレナ・ティシ(7歳)、インターネットライブには葉文昌(11歳)、ナリン・ウィーラシンハ(4歳)、撮影には郭栄珠(1歳)、馮凱(2歳)、陸載和(2歳)、看板や鏡開きには李済宇(6歳)、演台設営にはリンチン(1歳)、イェ・チョウ・トウ(1歳)、ルィン・ユ・テイ(9歳)が参加した。皆、研究や仕事で忙しい中、早くから駆けつけてお手伝いいただき、大きな力になった。この人たちを含め、51人もの狸が、祝賀会に駆けつけた。さらに、世界中の狸からこの祝賀会のために支援金が寄せられたことにも心から感謝したい。その他、SGRA賛助会員・特別会員、留学生支援団体、鹿島をはじめとする賛助企業などに参加していただき、また、たくさんの方々にご支援・ご協力いただきましたが、全ての方に御礼を述べきれなくてすみません。
 
「狸からの感謝」というテーマに加えて、この祝賀会で実感できたもう一つのテーマは「世界の狸」の存在だと思う。5年前には不可能だったインターネットライブを通して、台北の陳姿菁(8歳)と?彩鳳(3歳)(+後ろで手を振っていたシステム担当の院生)、ボストンから眠そうな林泉忠(10歳)とケビン・ウォン(5歳)(ボストンは午前3時半だった)、「15」という字の飾りのついたチョコレートケーキを用意してくれたソウルの南基正(14歳)、韓京子(5歳)、李垠庚(3歳)からの挨拶があり、地球がいかに小さくなったかを感じさせた。さらには、梟(飾り物)が、(嶋津運営委員長に言わせれば)イタリア、ドイツ、中国、台湾、韓国、スリランカから飛んできた。そして、世界の狸を対象にしたアンケートにより、SGRAの7つの研究チームや4つの海外拠点活動にすでに時間とエネルギーを貸してくれているSGRA研究員に加えて、98狸が何らかの形でSGRAの活動に参加したい、23の新しい研究テーマで、新しく19カ国・地域でもSGRAの活動を展開させたいという世界中の狸からのラブコールが寄せられた。
 
第一部の締めくくりは、ミラ・ゾンターク(6歳)とお嬢さんのゆきこちゃん、studio邦楽アカデミー和太鼓大元組の皆さんの演奏だった。司会の于暁飛(8歳)が言ったように、太鼓の音が心の響きのようにカッコイイー演奏だった。

明石康先生はご祝辞の中で、「国際交流は『相手と同じである』というよりも『相手と違う』という前提に立ったほうがいい。『やっぱり同じだな』という発見は『やっぱり違う』よりも嬉しく感じる。違いがあってもそれを尊重することが重要だ」とおっしゃったが、さすが、国連の「一国一票」という原理の良き理解者である。

僕は、今回の発表でも使った10年前にSGRAを立ち上げた時の次のような言葉を思い出した。「日出ずる国の道を学ぶため、私達は世界のあらゆる地域から江戸川のほとり大名の領地が残る関口の森にやってきました。この地より私達は世界に向かって発信します。多様性の中の調和を求めて。」

畑村洋太郎選考委員長は、「選考委員を始めたのは今西さんと子どもの幼稚園が一緒という縁だった。途中で一時疲れて辞めようと思ったこともあったが、学問の最高府の研究に接する機会を逃すことになると気付き、また、やっているうちに面白さを感じ、お邪魔でなければずっと続けたい」とご挨拶されたが、世界の狸が同感できる言葉である。

今西代表も発表の中で、「今後、さらにメンバーを増やし、新しいテーマや新しい海外拠点へ輪を広げていきたい。周辺にあるものこそ、コミュニティーの資源ですから」と訴えかけた。

上述のように、今回の記念事業の一環として行ったアンケートにより、世界各地の狸たちが、SGRAの活動に関心を持っており、協力する意思があることが確認できた。この狸たちを含めたSGRA地球市民のひとりひとりが、それぞれの置かれているところでイニシアティブをとれば、自ずとSGRAのグローバルコミュニティーへの道が切り開けていくであろう。そのようなイニシアティブをサポートするために、近いうちにアンケート調査の第二弾を実施する予定である。SGRAの皆さんと一緒に、次への一歩を踏み出したいと思う。

渥美財団やSGRAの未来に関してなんだかワクワクする気持ちが湧いてくる。

(文責:マックス・マキト)
 
実行委員(撮影班)が撮影した当日の写真(その1)

実行委員(撮影班)が撮影した当日の写真(その2)

トーマスさんが撮影した当日の写真 
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