2011年度渥美奨学生研究報告会




2012年3月3日(土曜日)、良く晴れた爽やかな朝!この日は、「ひな祭りの日」、「平和の日」、「結納の日」、そして、渥美国際交流財団2011年度研究報告会の日でした。東京都文京区関口の渥美財団ホールには、渥美国際交流財団奨学生とラクーン会会員32名、留学生教育学会、鹿島美術財団、辻アジア国際奨学財団などの来賓、財団の役員とスタッフを含め、約50名の方々が集まりました。

立派な七段飾りの雛人形が例年どおりに会場の入り口に飾られ、みなさんを温かく迎えました。大正時代から平成時代へ、東京大空襲の戦火を逃れたお雛様は大切に保管されたため、時間の流れを感じさせないほどきれいでした。そして、今年の研究報告会は、渥美伊都子理事長のご挨拶から始まりました。理事長は、東日本大震災とこの1年を振り返って、日本の復興への歩みが奨学生たちの勇気につながりますように、と激励のお言葉を贈ってくださいました。

続いて研究報告に入りました。報告会では、緊張しながらも奨学生ひとりひとりが専攻分野の説明及び、この一年間の研究と実践の報告を行いました。建築都市科学、地域研究、歴史学、政治学、比較文化研究、文学、都市社会学、脳神経病態学、社会福祉学といった広い分野の研究の成果について、報告者たちはパワーポイントを駆使しながら、丁寧に説明しました。そして何よりも、彼らの研究に対する熱情が伝わったようで、出席者たちは大きな拍手を送りました。

研究発表の後、片岡達治先生(薬学博士、日本癌学会功労会員)からコメントを賜りました。渥美財団の選考委員でもある片岡先生は、奨学生たちの今後の活躍に期待を寄せると同時に、効果的なプレゼンテーションを行うために必要な「特徴」について、ご自身の経験をまじえながら語られました。来賓の広田貞雄様は、2011年度奨学生たちに手づくりの花瓶にいれたお庭で育てた可愛い小さな花をプレゼントしました。

報告会終了後、同ホールで親睦会が開催されました。懇親会では、2011年度奨学生一同で退職される谷原正様に、敬意と感謝を込めて花束を贈りました。そして、フレッシュな2012年度奨学生も加わり、この一年の調査研究活動を振り返りながら、和やかに歓談しました。「みなさんが世界中のどこに居ても、渥美財団と連絡を保ってください」という、今西淳子常務理事のあたたかい言葉にとても絆を感じました。充実した研究活動を展開したこの1年間は、実りを結び、未来へ羽ばたく糧となることでしょう。

(文責:ナヒヤ)

当日の写真を下記よりご覧いただけます。

今西勇人撮影
谷原正撮影